関西各駅探訪第54回~近鉄大阪線鶴橋駅~

鶴橋

【ホームにも美味しい焼肉の匂いが漂う大阪屈指のコリアタウンの中心駅】

1.概要

鶴橋

近鉄大阪線鶴橋駅は、大阪市生野区にあり、近鉄奈良線、JR大阪環状線、地下鉄千日前線が介する一大ターミナル駅である。近鉄大阪線の起点は一つ前の大阪上本町であるが、鶴橋の方が大阪上本町よりも倍近く利用者が多い。駅周辺にオフィスが多いわけではなく、JR大阪環状線への乗り換えが大半である。

鶴橋

特急以下全列車が停車するが、ラッシュ時を中心に大阪難波、大阪上本町で折り返した回送電車の通過は多い。奈良線、難波線電車とは直通運転を行っており、名阪特急が毎時2本、阪伊特急が毎時1本鶴橋から難波線に入り、大阪難波まで運転されている。

鶴橋

鶴橋駅は1914年(大正3年)4月30日に大阪電気軌道線開通とともに開業した。1932年(昭和7年)8月に国鉄鶴橋駅開業に備え、大阪上本町方へ0.3km移設された。1940年(昭和15年)8月に上り線1線が増設され、ホームも増設された。1941年(昭和16年)3月15日に参宮急行電鉄との会社合併により関西急行鉄道の駅となった。1944年(昭和19年)6月1日に会社合併により近畿日本鉄道の駅となった。1955年(昭和30年)11月15日にホーム新設、下り線1線増設、国鉄との連絡改札設置などの改良工事を実施した。1956年(昭和31年)12月8日に複々線化が完成した。1970年(昭和45年)3月26日に国鉄との連絡設備を拡張した。1975年(昭和50年)9月13日に複々線を線路別から方向別へ切り替え、構内配線変更と大阪線下り線と奈良線上り線の大阪上本町方を立体交差化した。2007年(平成19年)4月1日からPiTaPa などICカードの利用が可能となった。

2.駅周辺
 駅周辺は大阪随一のコリアンタウンが広がっている。環状線ホームではあまり感じられないが、近鉄のホームには焼肉の臭いが漂っており、臭いに誘われついつい途中下車してみたくなる人も多いことだろう。

鶴橋



3.駅構内

鶴橋

鶴橋

ホーム2面4線で、2番線、4番線を大阪線が使用し、1番線、3番線は奈良線が使用している。JR大阪環状線とは連絡改札が設けられており、大阪上本町側の階段を上ると環状線内回りホームへの連絡改札があり、ホーム中央の階段を上ると環状線外回りホームへの連絡改札がある。改札はこの他に2ヶ所ある。

鶴橋

西側の改札はJR改札の近くにあり、地下鉄千日前線の乗り換えにも便利である。東側の改札は鶴橋の商店街の中にあり、改札の周りはコリアンタウンとなっている。

鶴橋

鶴橋

鶴橋

鶴橋駅1・2番線ホームには日本で一番小さなファミリーマートがある。

4.バス路線

大阪市営バスの路線が鶴橋駅前バス停から発着している。上本町六丁目から各方面への路線が出ており、玉造、北巽バスターミナル、阿部野橋、諏訪神社、なんば、出戸バスターミナル方面への路線がある。

5.利用状況
 2013年度の1日あたりの乗車人員は75,380人で、うち定期利用が48,653人で、2003年度の1日あたりの乗車人員は92,890人、うち定期利用が62,751人だった。総数、定期利用ともに激減している。JR大阪環状線鶴橋駅も大幅に利用者を減らしており、双方の乗り換え客は激減している。2003年度から2013年度の10年間には阪神なんば線の開業があったが、それが鶴橋駅減少の一因とはなっても主要因とは考えにくい。

  

鉄道コム

コメント

タイトルとURLをコピーしました