【労働者の町の駅はレトロな高架下から下町風情あふれる】
1.萩ノ茶屋駅概要
南海高野線萩ノ茶屋駅は、新今宮駅と天下茶屋駅の間にあり、高野線にしかホームがないが、線路戸籍上は南海本線となっている。南海本線にはホームはないが、難波~岸里玉出間の高野線の線路自体が南海本線の複々線という扱いになっているため、萩ノ茶屋は南海本線の駅となっている。難波~新今宮間の今宮戎駅も同様である。南海本線の各駅停車は普通、南海高野線は各停と区分けされているのは、南海本線に今宮戎と萩ノ茶屋のホームがないためである。
萩ノ茶屋駅は1907年(明治40年)12月20日に南海鉄道の恵美須〜天下茶屋間に新設開業した。1937年(昭和12年)11月1日に東線(現在の高野線用)が高架化された。1938年(昭和13年)9月10日に高架化が完成した。1944年(昭和19年)6月1日に会社合併により近畿日本鉄道の駅となった。1947年(昭和22年)6月1日に路線譲渡により南海電気鉄道の駅となった。1970年(昭和45年)11月23日に南海本線の東線各駅停車が廃止され、これ以降高野線各駅停車のみの停車となった。
2.萩ノ茶屋駅周辺
駅の東側はあいりん地区と呼ばれる労働者の町で、一種独特の雰囲気がある。駅周辺の人通りは決して少ないわけではないが、周囲の風景は昭和のまま時間が止まったかのようで、駅前には立ち飲み屋、うどん屋などがあり、高架下にも昭和風の店が並んでいる。東側には萩ノ茶屋商店街、西側には花園北通商店街があり、東側には阪堺線の今池停留所、西側には地下鉄四つ橋線の花園町駅がある。
3.駅構内
新今宮~天下茶屋間は南海本線と南海高野線が線路別複々線の形になっているが、萩ノ茶屋駅は高野線のみにホームがあり、1面2線の形になっている。高野線各停のみが停車し、南海本線は当然ながら普通も通過する。
改札は1ヶ所で有人改札になっている。ICカード対応の自動改札機、自動精算機、自動券売機が設置されている。
4.バス路線
萩ノ茶屋駅からのバスの発着はない。
5.乗降者数
萩ノ茶屋 | 乗車 | |||
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年度 | 総 数 | 定 期 | 定期外 | 定期比率 |
2018年度 | 688 | 181 | 507 | 26.3% |
2008年度 | 783 | 219 | 564 | 28.0% |
対08年度比 | 87.9% | 82.6% | 89.9% |
2018年度大阪府統計データでは、萩ノ茶屋駅の1日あたりの乗車人員は688人/日、うち定期利用は181人/日となっている。10年前の2008年度と比較すると全体で12.1%減、定期利用者は17.4%減、定期外利用者は10.1%減となっており、減少傾向にある。
6.ダイヤ
高野線各停のみが停車する。朝夕ラッシュ時は概ね10分毎、データイムは概ね12分毎の運転となっている。下り難波からの最終は難波発0時20分の各停堺東行き。上り最終は萩ノ茶屋発23時58分の各停難波行き。
7.撮り鉄
ホーム難波方から南海本線下り列車を撮影できる。また、高野線電車の撮影もできる。