【近鉄塩浜車庫とJR塩浜貨物駅が周辺にある鉄道ファン垂涎の駅】
近鉄名古屋線塩浜駅は、三重県四日市市にある。塩浜を出ると鈴鹿川を渡るが、その先もまだ四日市市で、鈴鹿市との境界は楠駅の南側となっている。四日市市南部にあたる地域ではあるが、中南部といったところである。塩浜検車場が隣接しており、東側にはJR貨物の塩浜貨物駅もあり、駅周辺は近鉄とJRの側線が広がっている。
塩浜駅は1919年(大正8年)10月25日に伊勢鉄道の楠〜海山道間開通とともに開業した。1926年(大正15年)9月11日に伊勢鉄道が伊勢電気鉄道に社名が変更された。1931年(昭和6年)8月19日に塩浜〜楠間が複線になった。1936年(昭和11年)9月15日に参宮急行電鉄が伊勢電気鉄道を合併し、参宮急行電鉄名古屋伊勢本線の駅となった。1941年(昭和16年)3月15日に大阪電気軌道が参宮急行電鉄を合併、関西急行鉄道の駅となった。路線名が改定され、名古屋線の所属となった。同年8月18日に海山道〜塩浜間が複線化された。1944年(昭和19年)6月1日に関西急行鉄道が南海鉄道と合併、近畿日本鉄道の駅となった1986年(昭和61年)6月23日に橋上駅舎化。2007年(平成19年)4月1日からPiTaPa、ICOCAなどICカードの利用が可能になった。
塩浜駅は2面4線の橋上駅舎で、駅舎は南側にある。駅北側は、塩浜検収場と塩浜貨物駅の線路が密集しているため出入り口はない。
改札は1ヶ所のみで、ICカード対応の自動改札が設置されている。有人駅で、当駅で乗務員が交代するため乗務員詰所もある。
東口は塩浜貨物駅から延びる専用線の線路を跨ぐため、改札からは若干距離がある。
駅前には自転車置き場やロータリーがあり、三重交通のバスが発着している。
西口は駅前広場が整備され、ロータリーも設置されているが、バスの発着はない。
上りホームからはJR塩浜貨物駅がよく見える。貨物列車到着時には、機関車の付け替えや入替の模様を見ることができる。但し、近鉄の側線もあり、車両が留置されていることが多いので、塩浜貨物駅の全貌を見ることはなかなかできない。
右側が塩浜貨物駅から延びる専用線。昭和四日市石油専用線で、塩浜貨物駅でJR貨物のディーゼル機関車から同専用線のスイッチャーに機関車を付け替えられる。右側は近鉄名古屋線の本線と、その向こうに留置線がある。
塩浜検収車庫には、デ32機関車が配置されており、現在も入替作業などで活躍している。
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