近鉄名古屋線白子～伊勢中川間ガイド【名阪・名伊の架け橋となる区間】

1115F普通津新町

4．近鉄名古屋線白子～伊勢中川間路線ガイド

白子を出るとさらに真っすぐ南西方向を向いて走る。ホーム2面2線鼓ヶ浦は、近くに海水浴場があり、臨時駅として開業した。臨時改札跡などが残っているが、今では当駅を利用する海水浴客はほとんどいない。堀切川を渡って国道23号線と並行して暫く走るとホーム2面2線の磯山となる。このあたりは2021年7月3日ダイヤ変更で普通が毎時3本から毎時2本に減便されているので、昼間時はあまり便利とは言えない。中ノ川を渡ってずっと真っすぐ南西方向を向いて走り、2面2線の千里となる。この辺りは西側を国道23号線がずっと並走しており、ロードサイドには店舗があり賑わっているが、近鉄名古屋線の駅周辺はローカルな雰囲気しかなく、非常に対照的な光景になっている。

千里を出ると田中川を渡って、さらに真っすぐ南西方向を向いて走り続ける。暫く走ると国道23号線の西に伊勢鉄道の単線高架が見える。次の豊津上野はホーム2面4線の待避駅となっている。普通しか停まらないため、普通が特急や急行を待避する駅となっている。伊勢鉄道の河芸駅が西へ徒歩20分ほど離れた距離にある。もっとも両駅とも普通しか停まらない小さな駅なので、名古屋線と伊勢鉄道の競合関係の大勢に影響を与えるようなものではない。むしろ両線の間に挟まって走る国道23号線の方が両線にとっては脅威である。豊津上野からもさらに真っすぐ南西方向を向いて走る。このあたりは特急、急行はスピードを上げて走る区間となっている。左手に明星検車区白塚車庫が見えるとホーム2面4線の白塚となる。駅の東側に車庫が広がっており、名古屋線伊勢中川方の車両基地となっている。本線上には引上げ線はなく、伊勢中川方からの折り返し電車は一旦上り本線で折り返し作業を行い、下り線に転線してから入庫する形になっている。

白塚を出ると国道23号の下をくぐり、横川を渡って県道410号伊勢別街道と交差して、志登茂川を渡ると2面2線の高田本山となる。浄土真宗真宗高田派の寺院高田本山専修寺へは当駅から北東へ約1.4㎞離れており、徒歩20分以上かかる。伊勢鉄道東一身田駅は徒歩5分ほどの距離にある。ほぼ真っすぐ南下する形で走り、2面4線の江戸橋となる。急行停車駅で、次の津は待避線がないため、急行は当駅で特急を待避することが多い。三重大学前の副駅名が付いているが、同大学へは志登茂川を渡る必要があるため、やや遠回りになり、少し離れている。江戸橋を出ると右にカーブして築堤を上がり、JR紀勢線の線路をアンダーパスして左にカーブして築堤を下りて1面2線の津に着く。津は観光特急しまかぜ、名伊甲特急を除き、名阪甲特急アーバンライナー以下の列車が停車する。工業都市四日市に対して県都津は行政の中心地のため、ビジネス利用も多い。JR紀勢線、伊勢鉄道の津駅と連絡している。

津を出ると右にカーブして、緩くS字カーブしながらJR紀勢本線と並行して走る。安濃川を渡り、国道163号線伊勢街道と平面交差して、2面3線の津新町となる。急行停車駅で、1面2線に加えて、名古屋方からの電車が折り返せる1面1線が西側駅本屋側にある。津新町を出ると岩田川を渡り、JR紀勢線が左にカーブして分かれていく。暫く真っすぐ南下して、右に緩くカーブしながら丘陵地を走り、2面2線で橋上駅舎の南が丘に着く。当駅は2018年3月17日ダイヤ変更から急行停車駅となった。急行停車に際してホームが6両停車対応に延伸された。南が丘を出ると丘陵地を抜けて、南西方向を向いて真っすぐ走る。国道23号中勢バイパスの下をくぐり、さらに国道165号線の下をくぐって、しばらく走って左にカーブして2面2線で橋上駅舎の久居となる。久居は急行停車駅で、朝夜には一部の特急が停車する。久居は2面4線化が可能な構造になっているが、今のところ2面2線を使用するだけとなっている。

久居を出ると南を向いて走り、左にカーブして南東方向を向いて暫く走り、2面2線の桃園となる。桃園も2018年3月17日ダイヤ変更で急行停車駅となった。その際にホームが6両対応に延伸された。桃園を出ると雲出川に沿うように真っすぐ南東方向を向いて走り、右にカーブして雲出川を渡り、近鉄大阪線への短絡線が右手に分かれていき、右手から大阪線が合流すると伊勢中川となる。伊勢中川はホーム5面6線で、2・3・4番線は両側をホームで挟まれている。甲特急を除く特急が停車する。当駅にて名伊特急、阪伊特急が相互に連絡を行い、名阪間の輸送を補完している。