1.概要
叡山電鉄700系は1986年に登場した車両で、同年京福電気鉄道から叡山電鉄へ移管されてから初の新型車両となった。新会社発足後の施策として、導入から50年以上経過したものも含まれていた在来車両をワンマン運転に対応した車両に置き換えて合理化をはかるとともに、ATS導入、冷房サービスの提供による近代化が図られた。車体は新製され、足回りは従来車を改造する形になっている。
2.デオ711・712
デオ711は1987年(昭和62年)7月、デオ712は1987年(昭和62年)8月にデナ21形23・24の台車、主電動機、駆動装置、集電装置を流用し、吊り掛け式駆動で登場した。台車は日本車輛製D-15、主電動機は東洋電機製TDK557(出力60kW)、駆動方式は吊り掛け式駆動装置(歯車比3.41)を採用した。
3.デオ721
デオ721は1987年(昭和62年)10月に、デオ722が同年11月に、デオ200形203、204の台車、主電動機、駆動装置、集電装置を流用し、吊り掛け式駆動で登場した。翌1988年(昭和63年)6月にデオ723が、同年7月にデオ724が同様にデオ202・201の機器を流用して製造された。台車は近畿車輛製K63、主電動機は三菱電機製MB115AF主電動機(出力75kW)、駆動方式は吊り掛け式駆動装置(歯車比3.41)を採用した。
4.デオ731・732
デオ731、デオ732は1988年(昭和63年)12月にデオ301、デオ302の改造で製造された。台車は京阪1800系のものを流用した。主電動機は三菱電機製MB-3005-D(出力92kW)、駆動方式はWNドライブ(歯車比4.71)で、当初からカルダン駆動となった。デオ300形から流用されたのはほぼパンタグラフだけとなっている。
叡山電鉄710系編成表 | 1両編成 | ||
---|---|---|---|
←出町柳 | 鞍馬→ | 2両 | |
710 | |||
Mcp | 塗装 | 製造年 | 改造元 |
711 | やま | 1987年7月 | デナ23 |
712 | 1987年8月 | デナ24 | |
叡山電鉄720系編成表 | 1両編成 | ||
←出町柳 | 鞍馬→ | 4両 | |
720 | |||
Mcp | 塗装 | 製造年 | 改造元 |
721 | やま | 1987年10月 | デオ203 |
722 | 1987年11月 | デオ204 | |
723 | しんりょく | 1988年6月 | デオ202 |
724 | かわ | 1988年7月 | デオ201 |
叡山電鉄730系編成表 | 1両編成 | ||
←出町柳 | 鞍馬→ | 2両 | |
730 | |||
Mcp | 製造年 | 改造元 | |
731 | ノスタルジック | 1988年12月 | デオ301 |
732 | ひえい | 1988年12月 | デオ302 |
- 711
- 712
- 721
- 722
- 723
- 724
- 731
- 732
- 732