【関西各駅探訪第215回~近鉄大阪線・伊賀鉄道伊賀神戸駅~】

【忍者が出迎える伊賀の里の玄関口】

伊賀神戸

伊賀神戸

近鉄大阪線、伊賀鉄道伊賀神戸駅は、三重県伊賀市にある。伊賀鉄道は以前は近鉄の路線で、大阪線と連絡していたが、伊賀線は狭軌のため、標準軌の大阪線とは直通していなかった。

伊賀神戸駅は1922年(大正11年)7月18日に伊賀鉄道庄田駅として上野町〜名張(後の西名張)間開通とともに開業した。場所は現在の伊賀神戸駅から西名張方向に600メートル進んだ地点にあった。1926年(大正15年)12月19日に伊賀鉄道の社名変更により伊賀電気鉄道の駅となった。1929年(昭和4年)3月31日に伊賀電気鉄道の会社合併により大阪電気軌道伊賀線の駅となった。1930年(昭和5年)10月10日に参宮急行電鉄榛原〜伊賀神戸間開通時に伊賀神戸駅が開業し、大軌伊賀線にも同駅が設けられ共同使用駅となった。同時に庄田駅が廃止された。同年11月19日に参宮急行電鉄の伊賀神戸〜阿保間が開業した。1931年(昭和6年)9月30日に伊賀線が大阪電気軌道より参宮急行電鉄に譲渡され、参宮急行電鉄単独駅となった。1941年(昭和16年)3月15日に大阪電気軌道と参宮急行電鉄の会社合併により、関西急行鉄道の駅となった。1944年(昭和19年)6月1日に会社合併により近畿日本鉄道の駅となった。1945年(昭和20年)6月1日に伊賀線伊賀神戸〜西名張間が休止となった。1946年(昭和21年)3月15日に伊賀線伊賀神戸〜西名張間が営業を再開した。1959年(昭和34年)12月23日に大阪線美旗〜伊賀神戸間が複線化された。1961年(昭和36年)8月21日に大阪線伊賀神戸〜阿保間が複線化された。1964年(昭和39年)10月1日に伊賀線伊賀神戸〜西名張間が廃止され、伊賀線の終着駅となった。2007年(平成19年)4月1日にICカードPiTaPaの使用を開始した。同年10月1日に伊賀線が伊賀鉄道に移管され、同社と近鉄の共同使用駅となった。

伊賀神戸

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近鉄大阪線ホームは2面2線になっているが、下り伊勢中川方面行きのホームの隣には保線用の線路があり、2面3線風の造りになっている。朝ラッシュ時に青山町から10連で運転される快速急行停車のため、ホーム有効長は上下とも10連対応となっている。

伊賀神戸

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駅舎が下りホームの向こう側の伊賀鉄道線側にあるため、上りホームから駅舎へは構内踏切を渡ることになる。

伊賀神戸

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忍者の故郷の玄関口らしく伊賀上野の忍者の看板も立っている。

伊賀神戸

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近鉄の改札口には自動改札機が並んでおり、ICカードも利用できるようになっている。

伊賀神戸

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伊賀鉄道の改札口はラッチがあるのみで、自動改札機は設置されていない。近鉄、伊賀鉄道双方ともホームはスロープ状になっており、バリアフリーにも対応している。

伊賀神戸

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伊賀鉄道ホームは1面1線となっており、近鉄大阪線とは完全にホームが分かれている。乗り換えも一旦改札を出てからの乗り換えとなっている。近鉄大阪線下り線が1番線、上り線が2番線になっており、伊賀鉄道ホームはなぜか5番線になっている。なお、伊賀鉄道ではICカードの利用はできない。ちなみにホーム屋根などに潜む忍者は伊賀鉄道ホームのみに見られ、近鉄のホームに忍者はいない。

伊賀神戸

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伊賀神戸駅の改札は、近鉄、伊賀鉄道それぞれ1ヶ所のみで、駅舎は共用されており、それぞれに切符売り場が設けられている。出口は1ヶ所で、駅前にはタクシー乗り場があり、メナード青山リゾートの送迎バスも発着している。

伊賀神戸

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近鉄大阪線は昼間は毎時1本、朝夕には毎時2~3本特急が停車する。昼間停車する特急は大阪難波~賢島間の阪伊特急で、朝夕には各種特急が停車し、早朝には当駅始発の特急も設定されている。当駅始発の特急は、折り返しの都合上青山町から来ており、時刻表には記載はないが、青山町から客扱いしている。


近鉄大阪線伊賀神戸駅の2015年度1日あたりの乗車人員は1,447人で、うち定期利用者は738人となっている。定期比率は51.1%で、定期比率は低くなっている。10年前の2005年度には1,279人の乗車人員に対して、定期利用者は783人だった。この10年で乗車人員は13.1%増加しているが、定期利用者は5.7%減少している。

  

鉄道コム

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