【関西各駅探訪第520回】南海本線・高野線天下茶屋駅

天下茶屋

【堺筋線乗り入れで一躍特急停車駅となった】

南海本線、高野線の天下茶屋駅は大阪市西成区にある。大阪メトロ堺筋線との連絡駅で、地下鉄乗り入れと駅高架化などにより、普通や各停しか停まらなかった駅が一気に特急まで停車する駅に成長した。天下茶屋駅は1885年12月29日に阪堺鉄道の駅として開業した。1898年10月1日に南海鉄道の駅となった。1900年10月26日に南海天王寺支線が開業。当駅と天王寺を結ぶ路線が開業した。1903年には天下茶屋工場、1907年には天下茶屋車庫が設置された。1926年には粉浜から当駅までの複々線が完成した。1936年に車庫は住ノ江に移転した。1944年6月1日には戦時統合により近畿日本鉄道の駅となった。戦争が終わり1947年6月1日に南海電気鉄道の駅となった。1966年12月1日に新今宮駅が開業し、南海本線の普通、高野線の各停のみが停車する駅となった。1982年3月1日に千代田工場が完成し、工場が移転した。1984年11月18日に天王寺支線の天下茶屋〜今池町間が廃止になった。1993年3月4日には大阪市地下鉄堺筋線が動物園前から当駅まで延伸され、連絡駅となった。同年4月18日には南海本線のホームが高架化された。1994年10月28日に高野線上りホームが高架化。1995年11月1日には高野線下りホームが高架化されて、駅全体の高架化が完成した。1996年10月26日ダイヤ改正では、空港特急ラピートのうち、主要駅に停車するラピートβが停車となり、本線の空港急行、区間急行、準急も停車となった。同年11月24日の高野線ダイヤ改正では、区間急行、準急が停車となった。2000年12月23日ダイヤ改正では、高野線の特急、急行が停車となり、高野線の全列車が当駅停車となった。2001年3月24日ダイヤ改正では、南海本線の空港特急ラピートαの一部と特急サザン、急行が停車となった。これにより南海本線でもラピートαの一部以外の全ての列車が停車となった。2003年2月22日ダイヤ改正では空港特急ラピートαの全列車が停車となり、南海本線も全列車が停車となった。

天下茶屋

駅構内は高架ホーム3面4線で、南海本線、高野線がそれぞれ2面2線を使用する。ホーム有効長は21m級車両10両分あるが、高野線の10両運転廃止により、現在は両線とも最大編成両数8両で運転されている。

天下茶屋

高野線、南海本線ともに下りホーム上には特急券自動販売機が設置されている。

天下茶屋

1番線が高野線下りで、2番線は高野線上りが使用する。2番線は3番線とホームを共用する。

天下茶屋

3番線は南海本線下り、4番線は南海本線上りが使用する。

天下茶屋

ホームは地上3階にあり、地上2階にある改札へはエレベーター、エスカレーターが設置されている。

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改札は1ヶ所で、有人改札になっており、ICカード対応の自動改札機と自動券売機が設置されている。

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改札があるコンコースには、駅構内には出店が出て菓子類の販売を行なっている。改札外には飲食店が数軒ある。

天下茶屋

改札階から地上に下りると地下鉄堺筋線天下茶屋の改札がある。乗り換えは非常に便利だが、堺筋線のホームは地下2階にあるため、長い階段を下りる必要がある。

天下茶屋

出口は東西2ヶ所にある。東口には駅前にデイリーカナートのスーパーがあり、その駐車場と飲食店などがあるまだ新しい商業地区となっている。

天下茶屋

西口はロータリーがあり、タクシーが常駐している。バスの発着はない。西側は旧市街地と言え、昔ながらの商店街がある。

天下茶屋駅の2016年度1日あたりの乗車人員は30,770人で、うち定期利用者は17,362人となっている。定期比率は56.4%となっている。10年前の2006年度と比較すると全体で39.9%増、定期利用者は44.4%増、定期外利用者が34.4%増となっており、いずれも大幅に増加している。

  

鉄道コム

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