JR西日本227系1000番台【車上ICカードリーダーを搭載した車両】

227系SR14

227系SR14

1.概要

227系1000番台は和歌山線・桜井線と紀勢線の105系・117系の置換として、2019年3月16日ダイヤ改正から運転を開始した。広島地区に投入された0番台と異なり、車内はロングシートになり、全てワンマン運転対応の2両編成となった。

2019年9月末までに2両編成28本56両が新製された。2020年6月までに新たに2両編成6本12両が増備され、和歌山線・桜井線、紀勢線105系の置き換えが完了した。

会社名 JR西日本
形式 227系1000番台
使用線区 和歌山線・桜井線・紀勢本線
製造メーカー 近畿車輛
車体 ステンレス製
20m級3扉ロングシート
制御方式 VVVFインバータ
フルSiC-MOSFET素子VVVFインバータ 1C2M
主電動機 全閉式かご形三相誘導電動機(WMT107)
定格220kW
ブレーキ 電気指令式(直通・回生〔純電気式〕・抑速・
耐雪・駐車ブレーキ付き)
台車 軽量ボルスタレス軸梁式台車(ヨーダンパ準備)
動力台車:WDT63D
付随台車:WTR246I
最高速度 110km/h
加速度 2.5km/h/s
減速度(通常) 3.9km/h/s
減速度(非常) 3.9km/h/s
製造初年 2018年
電気方式 直流1500V
軌間 1067mm
保安装置 ATS-SW2・ATS-P3
無線式ATC(準備工事)
EB-N(デッドマン装置)・TE装置
座席定員 クモハ227 133名
クモハ226 126名
所属 吹田総合車両所日根野支所(新在家派出所)
編成 2両
既存両数 68両

2.車体

車体は0番台と同様にステンレス製で、3扉ロングシートとなった。赤を基調とした0番台とは異なる緑のラインが入っている。
前照灯とフォグランプは0番台で採用したHIDからLEDに変更されている。

装備の違いにより編成は3種類に分かれている。

SD編成:霜取り用第2パンタグラフ装備・セラミック噴射装置非装備

SR編成:霜取り用第2パンタグラフ・セラミック噴射装置ともに非装備

SS編成:霜取り用第2パンタグラフ非装備・セラミック噴射装置装備

3.主要機器

車両制御装置は0番台のSi-IGBT素子に変わり、323系と同様のSiC-MOSFET素子に変更された。
主電動機も高効率、省メンテナンス、低騒音の全閉式かご形三相誘導電動機(出力220kW)に変更された。

和歌山線で導入予定の無線式ATCの車上装置が搭載されている。

4.車内

車内は0番台と異なり、323系と同様のロングシートとなっている。編成あたりの定員は267人となっている。

車内収受形ワンマン運転に対応しており、運転席後方に運賃箱と運賃表示用LCDパネルが設置されている。客室中間に客室状況確認用カメラが設置されている。
ICOCA対応の車載型IC改札機が設置され、全扉横に入場(乗車用)用IC改札機、運転席寄り扉横に現金収受対応のための整理券発行機、運転台背面と運賃箱に出場(降車)用IC改札機をそれぞれ設置している。

このほか、南海トラフ巨大地震による津波被害が想定されているきのくに線でも運用されるため、225系5100番台等に設置された津波避難用はしごや非常灯などが装備されている。

227系1000番台 2両編成 16両  
  ←和歌山・高田 奈良・王寺→ 製造年月 メーカ
  クモハ227 クモハ226
編成番号 Mcp Mc
SD01 1001 1001 2018/9 川重
SD02 1002 1002 2018/9 川重
SD03 1003 1003 2018/11 川重
SD04 1004 1004 2018/11 川重
SD05 1005 1005 2018/11 川重
SD06 1006 1006 2018/12 川重
SD07 1007 1007 2018/12 川重
SD08 1008 1008 2018/12 川重
227系1000番台 2両編成 28両  
  ←和歌山・高田 奈良・王寺→ 製造年月 メーカ
  クモハ227 クモハ226
編成番号 Mcp Mc
SR01 1009 1009 2018/12 川重
SR02 1010 1010 2018/12 川重
SR03 1011 1011 2018/12 川重
SR04 1012 1012 2019/2 川重
SR05 1013 1013 2019/2 川重
SR06 1014 1014 2019/3 川重
SR07 1015 1015 2019/3 川重
SR08 1016 1016 2019/3 川重
SR09 1017 1017 2019/3 川重
SR10 1018 1018 2019/3 川重
SR11 1019 1019 2019/7 川重
SR12 1020 1020 2019/7 川重
SR13 1021 1021 2019/8 川重
SR14 1022 1022 2019/8 川重
227系1000番台 2両編成 16両  
  ←和歌山・高田 奈良・王寺→ 製造年月 メーカ
  クモハ227 クモハ226
編成番号 Mcp Mc
SS01 1023 1023 2019/9 川重
SS02 1024 1024 2019/9 川重
SS03 1025 1025 2019/9 川重
SS04 1026 1026 2019/9 川重
SS05 1027 1027 2019/9 川重
SS06 1028 1028 2019/9 川重
SS07 1029 1029 2020/4 近車
SS08 1030 1030 2020/4 近車
SS09 1031 1031 2020/4 近車
SS10 1032 1032 2020/5 近車
SS11 1033 1033 2020/5 近車
SS12 1034 1034 2020/5 近車

5.運用

2022年8月1日時点で吹田総合車両所日根野支所新在家派出所に2両編成34本68両が配置されている。
和歌山線・桜井線紀勢本線和歌山市〜和歌山間、和歌山〜新宮間で運用されている。

2019年(平成31年)3月16日ダイヤ改正で、117系で運用されていた列車を中心に和歌山線内を運行する列車ときのくに線和歌山〜紀伊田辺間で運用開始した。
同年6月1日から、紀勢本線和歌山〜和歌山市間・万葉まほろば線に運用が拡大した。
同年9月30日に2両編成28本56両の投入完了で同線の105系の運用をすべて置き換えた。

2020年(令和2年)3月14日ダイヤ改正で、113系で運用されていたきのくに線和歌山〜紀伊田辺間の列車を227系で置き換え、きのくに線和歌山〜紀伊田辺間及び和歌山線全線で車載型ICOCAの運用を開始した。

さらに、きのくに線紀伊田辺〜新宮間への投入に向け、2020年4月21日にSS07〜SS09編成、5月28日にSS10〜SS12編成の2両編成6本12両が新製された。2021年(令和3年)3月13日ダイヤ改正で、同区間の運用を開始し、105系を置き換えた。同区間の普通列車が227系に統一され、車載型ICOCAの運用を開始した。

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