1.路線概要
会社名 | 北条鉄道 |
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路線名 | 北条線 |
区間 | 粟生~北条町 |
営業キロ | 13.6km |
駅数 | 8駅 |
平均駅間距離 | 1.95km |
所要時分 | 22分 |
表定速度 | 37.1km/h |
軌間 | 1067mm |
電気方式 | 非電化 |
線路 | 単線 |
保安方式 | ATS |
最高速度 | 65km/h |
最大編成両数 | 1両 |
北条鉄道はJR加古川線の粟生と北条町を結ぶ全長13.7kmの第三セクター鉄道である。昭和60年に国鉄北条線から転換して開業している。ちょうど前回阪神タイガースが優勝した年に転換しているので、かれこれ30年以上の第三セクター鉄道のキャリアとなっている。国鉄時代には加古川線への直通運転もあったようだが、現在は線内運転のみとなっている。
駅名 | 駅間キロ | 営業キロ | 所在地 |
---|---|---|---|
粟生 | – | 0km | 兵庫県小野市 |
網引 | 3.5km | 3.5km | 兵庫県加西市 |
田原 | 1.1km | 4.6km | 兵庫県加西市 |
法華口 | 1.5km | 6.1km | 兵庫県加西市 |
播磨下里 | 1.9km | 8km | 兵庫県加西市 |
長 | 1.8km | 9.8km | 兵庫県加西市 |
播磨横田 | 1.6km | 11.4km | 兵庫県加西市 |
北条町 | 2.2km | 13.6km | 兵庫県加西市 |
2.歴史
北条鉄道北条線は1915年(大正4年)3月3日に播州鉄道として粟生~北条町間が開業した。網引駅、法華口駅、長駅、北条町駅の4駅が開業した。1916年(大正5年)6月3日に長~北条町間に横田村停留場が開業した。1917年(大正6年)8月14日に播鉄王子駅(現在の播磨下里駅)が開業した。
1919年(大正8年)12月22日に網引~法華口間に田原駅(初代)が開業した。1921年(大正10年)5月9日に横田村停留場が休止となった。1923年(大正12年)12月21日に播丹鉄道に譲渡された。1934年(昭和9年)4月5日に休止中の横田村停留場が廃止された。
1935年(昭和10年)4月1日に田原駅(初代)を停留場に変更した。1943年(昭和18年)6月1日に播丹鉄道が国有化され、国鉄北条線となった。播鉄王子駅を播磨下里駅に改称した。田原停留場が廃止された。
1945年(昭和20年)3月31日に試験飛行していた日本海軍の戦闘機「紫電改」が故障のため網引~法華口間に不時着して線路がずれ、直後に来た上り旅客列車が脱線転覆。12人死亡、104人が負傷。1952年(昭和27年)2月18日に田原駅(2代目)が開業した(初代田原駅より0.2km法華口駅方)。
1961年(昭和36年)10月1日に横田仮乗降場が開業した。12月20日に横田仮乗降場を駅に変更し、播磨横田駅が開業した。1974年(昭和49年)10月1日に貨物営業を廃止。1981年(昭和56年)9月18日に特定地方交通線第1次廃止対象として廃止承認。1984年(昭和59年)5月25日に第三セクター鉄道への転換を決定。
1985年(昭和60年)4月1日に北条鉄道に転換。1989年(平成元年)3月11日ダイヤ改正で、昼12時台を1往復増発した。1992年(平成4年)3月14日ダイヤ改正で、朝5時台を1往復削減。1996年(平成8年)3月16日ダイヤ改正で、夕方17時台を1往復増発。
2000年(平成12年)3月11日ダイヤ改正で、1往復増発、17往復となった。2001年(平成13年)11月20日に北条町駅を移転した。2020年(令和2年)6月28日に法華口駅の列車交換設備の完成に伴い、同駅の新ホームが供用開始。同年9月1日に法華口駅の列車交換設備が運用開始され、平日朝3往復、夕方2往復の計5往復増便、平日22往復・土休日17往復運転となった。2021年(令和3年)3月13日ダイヤ改正で、平日18時台を1往復増発、19、20時台を1往復ずつ減便、21往復となった。
3.路線ガイド
- 粟生
- 粟生
- 粟生
- 粟生
- 網引
- 田原
- 田原
- 法華口
- 播磨下里
- 播磨横田
- 北条町
- 北条町
- 北条町
- 北条町
起点の粟生は小野市にあり、加古川と万願寺川に挟まれたところにある。北条鉄道の駅はJR加古川線粟生駅を間借りするような形で西側3番線から発着している。1,2番線が加古川線、東側の加古川方から発着する神鉄粟生線が4番線を使用している。粟生を出ると少し加古川線と並行して走り、左にカーブして加古川線と分かれる。大きく回りこむようにカーブして万願寺川に沿って西に向かって進む。加西市に入って網引となる。網引を出ると万願寺川を渡り田原となる。田原を出ると進路を北西にとり、国道372号線と交差して法華口となる。北条鉄道の各駅はほぼ国鉄時代のままでタイムスリップしたような感覚になる。逆に言えば各駅とも20年近く整備がなされてないとも言える。法華口を出ると下里川を渡り田園風景の古き良き日本といった景色の中を進み播磨下里となる。北条鉄道の各駅は1面1線のため線内で行き違いは出来ない。法華口、播磨下里、長は国鉄時代には2面2線の行き違い設備があったようだ。播磨下里を出ると左手に皿池、善防池を見ながら進み、右に小さくカーブして長となる。長を出ると小さな川を渡って進路を北に向けてしばらく進むと播磨横田となる。近くに播州東洋ゴルフ場があるが、ゴルフをするおじさんたちはクルマに乗ってゴルフ場まで行く。播磨横田を出てしばらく北へ向かって直進すると北条鉄道線内では初めてといえる市街地が見えてくる。右手にイオンが見えて、国道23号線と交差すると終点の北条町となる。北条町には検修庫も併設されており、ホームは1面1線だが立派な駅舎が建てられ北条鉄道では唯一立派な駅となっている。