【かつては京阪と相互直通していたのも今は遠い昔の話】
近鉄京都線丹波橋駅は、京都市伏見区にあり、京阪本線との連絡駅となっている。かつては京阪と相互直通運転も行われていた。現在は、駅構内は完全に分離されており、連絡通路を通って乗り換えることになる。
近鉄丹波橋駅は1928年(昭和3年)11月15日に奈良電気鉄道京都〜桃山御陵前間開通時に堀内駅として開業した。1945年(昭和20年)12月21日に京阪神急行電鉄の丹波橋駅に乗り入れ開始。堀内駅は同駅に統合され廃止された。1963年(昭和38年)10月1日に奈良電気鉄道が近畿日本鉄道に合併され、同社京都線の駅となった。1967年(昭和42年)3月29日に堀内駅跡に近鉄京都線専用ホーム・線路を設置して暫定開業。京阪電気鉄道の丹波橋駅への連絡通路も同時に設置した。1968年(昭和43年)12月20日に京阪電気鉄道の丹波橋駅への乗り入れ廃止。近畿日本丹波橋駅を分離して正式に開業した。1970年(昭和45年)3月1日に近畿日本丹波橋駅を近鉄丹波橋駅に改称した。1998年(平成10年)3月17日ダイヤ変更で新設された京都線快速急行の停車駅となった。2002年(平成14年)3月20日ダイヤ変更で特急停車駅となった。2003年(平成15年)3月6日ダイヤ変更により京都線快速急行が廃止された。2007年(平成19年)4月1日からICカードPiTaPaの使用が可能になった。2017年(平成29年)6月29日に駅構内のリニューアルが完成した。
丹波橋は2002年から特急停車駅となり、京都線の特急列車は、観光特急しまかぜも含めて、全てが停車する。
丹波橋駅駅舎東口。こちらの出口がメインとなるが、駅周辺の道路は狭く、バスやタクシーの乗り入れは困難で、バス路線は、近くの幹線道路からしかない。ここから東へ徒歩3分の距離にJR奈良線が走っているが、連絡する駅はない。
近鉄丹波橋駅の改札は1ヶ所のみで、京阪との連絡改札等もない。このため、利用者が集中するため、乗り換え客などで終日混み合っている。
近鉄丹波橋駅中央口は、京阪との連絡橋の中間に設置された小さな出口。周辺は住宅街で、ここもバスやタクシーの発着はない。
丹波橋駅は京都市内にあるが、奈良名物柿の葉寿司のたなかが店舗を構えるあたりは、奈良へエリアを延ばす近鉄らしさといったところか。
近鉄丹波橋駅の構内は島式ホーム2面2線で、待避線などはない。特急停車駅のため、ホーム上に特急券販売機が置かれている。
ホーム上には駅売店に変わりファミリーマートが設置されている。近鉄はファミリーマートとの提携により、各駅の売店をファミリーマートに置き換えられるようになっている。
近鉄丹波橋駅の2014年度の1日あたりの乗車人員は、25,411人で、うち定期利用が13,504人となっている。定期比率は53.1%で、あまり高くない。定期外利用者が多いことがわかる。10年前の2004年度では、乗車人員が29,413人で、うち定期利用は17,525人だった。定期利用者は、この10年で約33%ほど減っている。定期外利用はほぼ横ばいとなっており、定期利用者の減少が目立つ結果となっている。ICカード導入により、定期利用者が減っているのは、私鉄各社の傾向ではあるが、ここでは定期利用の減少が、利用者減にそのまま反映された結果となっている。
近鉄丹波橋駅のデータイムダイヤは、特急が毎時3本、急行が毎時4本、普通が毎時6本の運転となっている。以前は15分サイクルのダイヤだったが、現在は、20分サイクルがベースのダイヤとなっている。特急は、奈良行きと橿原神宮前行きが各1本と奈良行きと橿原神宮前行きの併結列車が1本の運転となる。賢島行きの京伊特急は朝夕の運転だけとなった。急行は毎時3本が京都始発で、残りの1本が地下鉄直通となっている。京都発の急行は奈良行き1本、橿原神宮前行き2本の運転で、地下鉄直通は奈良行きとなる。普通は京都発が毎時4本、地下鉄直通が毎時2本の運転である。
平日朝ラッシュ時は、丹波橋発8時台に18本が運転されている。特急4本、急行6本、準急2本、普通6本の運転。急行は全て京都行きで、準急も京都行きで運転されている。普通は2本が地下鉄直通で、残りは京都行きとなる。
平日夕方ラッシュ時は、丹波橋発18時台に、16本が運転されている。特急と急行は15分毎の運転で、全て京都始発で運転されている。準急1本、普通7本が運転されている。準急は丹波橋から先は各駅に停車する。普通は3本が地下鉄直通で、残りが京都始発となる。
最終電車は、下りが丹波橋発0時27分の普通新田辺行きで、この電車は京都を0時16分に出る。急行の最終は丹波橋発23時50分の急行奈良行きである。上り最終は、丹波橋発23時59分の普通京都行きで、この電車は大和西大寺始発で運転されている。
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