【関西各駅探訪第525回】JR大和路線・和歌山線・近鉄生駒線王寺駅

王寺

【奈良県南東部の鉄道のジャンクション】

JR大和路線、和歌山線、近鉄生駒線の王寺駅は、奈良県北葛城郡王寺町にある。大和路線(関西本線)を中心にJR和歌山線、近鉄生駒線が分岐する形で、これらに加えて近くにある近鉄田原本線新王寺駅も含めた大きなジャンクション駅となっている。
JR大和路線、和歌山線王寺駅は1890年12月27日に大阪鉄道の駅として開業した。1891年3月1日には和歌山線の前身となる高田までの路線が開業した。1900年6月6日に関西鉄道の駅となり、1907年10月1日に国有化されて国鉄の駅となった。1978年1月26日に橋上駅舎が完成した。1982年8月2日の集中豪雨で、大和川が氾濫し駅構内の電留線が浸水した。これにより留置されていた101系電車が大量に廃車となった。JR西日本発足後は関西本線に大和路線の愛称が付けられ、大阪環状線直通の快速には大和路快速の愛称が付けられた。
近鉄生駒線王寺駅は1922年5月16日に信貴生駒電気鉄道の駅として開業した。1925年11月5日には信貴生駒電鉄の駅となり、1961年10月1日には信貴生駒電鉄と大和鉄道が合併し、旧大和鉄道の新王寺駅と連絡することになった。1964年10月1日には信貴生駒電鉄が近畿日本鉄道に合併され、同社の駅となった。

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JR大和路線、和歌山線王寺駅の構内はホーム3面5線で、南側には電留線がある。

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北側の片面ホームに1番線があり、大和路線上り奈良方面の電車が発着する他、和歌山線直通の快速もここから発着する。

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大和路線1番線と近鉄生駒線ホームは隣接しているが、連絡改札はなく、個別の改札を通っての連絡となる。

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2・3番線は大和路線下りJR難波方面行きホームで、当駅始発の普通は3番線で折り返す。

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4・5番線は和歌山線電車と大和路線当駅始発終着電車の発着に使用される。昼間時は和歌山線電車は全て大和路線直通の快速となるため、4・5番線からの発着はない。

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近鉄生駒線王寺駅構内はホーム1面2線で行き止まり式になっている。

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改札はJRが2ヶ所、近鉄が1ヶ所となっている。JRの改札は橋上駅舎にある中央改札口がメインである。有人改札で、ICカード対応の自動改札機と自動券売機が設置されている。

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みどりの窓口、みどりの券売機も設置されているが、大和路線内には優等列車は走っていないため、主に新幹線切符の購入などがメインとなる。

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橋上駅舎からは南北両方向に出られる。南口は電留線を跨線橋で越えるため少し離れている。ロータリーがあり、タクシーや奈良交通の路線バスが発着している。南口からは高速バスも発着している。

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改札につながる南口の陸橋にはエレベータと上りエスカレータも設置されている。

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古くから鉄道の結節点として栄えてきた王寺駅。南口駅前にはSLの動輪のモニュメントがある。

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北口は再開発により駅ビルと一体になったペデストリアンデッキが整備されている。

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北口にもロータリーがあり、奈良交通の路線バスが発着している。

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JRの西改札は近鉄生駒線改札と並んでおり、上り奈良方面行きとは乗り換えは便利だ。

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駅前には広場があり、再開発により、駅ビルができて、飲食店の店舗も建ち並んでいる。

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近鉄生駒線王寺駅改札は1ヶ所で有人改札になっている。ICカード対応の自動改札機と自動券売機が設置されている。

JR王寺駅の2016年度1日あたりの乗車人員は24,404人で、うち定期利用者は17,776人となっている。定期比率は72.8%で、定期利用者が多い。10年前の2006年度と比較すると全体で9.6%減、定期利用者が11.4%減、定期外利用者が4.5%減となっており、全般的に減少している。

近鉄王寺駅の2016年度1日あたりの乗車人員は5,287人で、うち定期利用者が3,555人となっている。定期比率は67.2%で、7割近くが定期利用者となっている。10年前の2006年度と比較すると全体で11.8%減、定期利用者が13.0%減、定期外利用者が9.3%減となっている。

  

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