【歴史と伝統の重みを感じさせる木造駅舎】
JR桜井線畝傍駅は、奈良県橿原市にある。近鉄大和八木駅、八木西口駅の近くにあるが、近鉄橿原線の畝傍御陵前とはかなり離れているので注意が必要だ。
畝傍駅は1893年(明治26年)5月23日に大阪鉄道 の高田〜桜井間延伸により開業した。1900年(明治33年)6月6日に買収により関西鉄道の駅となった。1907年(明治40年)10月1日に国有化された。1909年(明治42年)10月12日に線路名称が制定され、桜井線の所属となった。1924年(大正13年)11月1日に吉野鉄道(現在の近鉄吉野線の前身)が橿原神宮前駅から延伸し当駅に乗り入れた。1929年(昭和4年)8月1日に吉野鉄道が大阪電気軌道に買収され、同社吉野線と国有鉄道の駅となった。1941年(昭和16年)3月15日に大阪電気軌道が参宮急行電鉄と合併し、関西急行鉄道となった。1944年(昭和19年)6月1日に関西急行鉄道が南海鉄道と合併、近畿日本鉄道となった。1945年(昭和20年)6月1日に近鉄小房線となっていた橿原神宮〜畝傍間の旅客営業が休止された。1952年(昭和27年)4月1日に近鉄小房線が廃止され、国鉄単独駅に戻った。1984年(昭和59年)10月20日に桜井線CTC化により無人駅となった。1987年(昭和62年)4月1日に国鉄分割民営化により、JR西日本の駅となった。2005年(平成17年)3月1日からICカードICOCAの利用が可能となった。2010年(平成22年)3月13日から路線愛称の制定により、万葉まほろば線の愛称を使用開始した。
駅構内はかつては2面3線だったが、1線撤去されて2面2線となっている。
1番線側に駅本屋があり、2番線とは陸橋で行き来することになる。ホーム有効長はかなりあるが、現在は桜井線電車は2連ワンマン運転で、朝夕に直通してくる大和路線直通電車が最大6両編成で運転されるのみとなっている。
駅舎は地上駅舎で、自動改札はなく、入出場の際のICカード読取機が設置されている。駅舎は木造で、橿原神宮参拝などで皇族が利用していたこともあり、貴賓室も設けられている。駅構内も荘厳な雰囲気が漂う構造になっている。
駅舎は立派だが、無人化されており、簡易券売機とICカード読み取り機が置かれているだけである。
畝傍駅の2014年度の乗車人員は、438人で10年前の2004年度に比べて5%弱減っている。定期利用は268人で、こちらは10%弱の減少となっている。定期外利用者はわずかに増えているが、全般的には微減傾向である。
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