関西各駅探訪第113回~近鉄吉野線飛鳥駅~

【古代ロマンを感じる奈良飛鳥観光の拠点駅】

飛鳥

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近鉄吉野線飛鳥駅は、高市郡明日香村にある。近鉄で唯一の村にある駅である。また、大手私鉄の中でも村にある駅は当駅のみである。特急停車駅で、駅周辺には観光案内所などもある。

飛鳥駅は1929年(昭和4年)3月31日に吉野鉄道の岡寺〜壺阪山間に橘寺駅として開業した。同年8月1日に大阪電気軌道が吉野鉄道を合併、大阪電気軌道吉野線の駅となった。1941年(昭和16年)3月15日に大阪電気軌道と参宮急行電鉄の合併により、新発足した関西急行鉄道の駅となった。1944年(昭和19年)6月1日に戦時統合により関西急行鉄道が南海鉄道と合併、近畿日本鉄道吉野線の駅となった。1962年(昭和37年)8月に行違い設備が廃止された。1970年(昭和45年)8月1日に橘駅から飛鳥駅に改称された。1973年(昭和48年)4月1日にホームが移設された。1990年(平成2年)3月15日ダイヤ変更で、近鉄特急の停車駅に昇格した。1996年(平成8年)3月17日に行違い設備が復活した。2007年(平成19年)4月1日にPiTaPaなどICカードの使用が開始された。2010年(平成22年)3月に自動改札機が導入された。2021年(令和3年)1月6日に無人駅化された。

飛鳥

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飛鳥駅はホーム2面2線の行き違い駅で、駅舎は下り線側にあり、上下ホームは地下道で結ばれている。有人駅で、2010年から自動改札も設置されている。特急券の自動券売機はなく、窓口での購入のみとなっている。

飛鳥

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駅前には広場が整備され、奈良交通のバスも発着している。明日香周遊バスが高松塚や石舞台などの古墳へ路線を延ばしている。

飛鳥

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飛鳥の里を観光するため、レンタサイクルも設置されている。また、電動車で2人乗りの超小型モビリティMICHIMOのレンタルも行われている。

飛鳥駅の2014年度の1日あたりの乗車人員は1,180人で、うち定期利用者は813人となっている。定期比率は68.9%となっている。観光地にしては定期比率が高いが、駅近くに高取国際高校があり通学生の利用が多いものと思われる。10年前の2004年度には、1,304人の利用があったので、10%弱ほど利用者が減少している。定期利用者も13%ほど減少しており、少子高齢化や沿線人口の減少が要因と思われる。その中で、定期外利用者は2%減となっており、明日香村近辺への観光利用は少なからず利用されているものと思われる。

6503F臨時快速急行吉野行き

6503F

飛鳥駅は、平日データイムには、大阪阿部野橋からの直通の特急が毎時1本と急行が毎時2本運転されている。土休日には特急が毎時2本の運転となる。2016年9月10日から運転を開始した特急青の交響曲も停車する。また、桜が咲くシーズンには吉野山の桜観覧のため、臨時快速急行が運転され、飛鳥駅にも停車する。平日朝ラッシュ時には、上り橿原神宮前方面へ、6時台に6本、7時台に5本が運転されている。6時台には特急1本、急行3本、普通2本が運転。7時台には特急1本、急行3本、普通1本が運転されている。普通は橿原神宮前行きで、特急と急行は大阪阿部野橋まで運転される。平日夕方ラッシュ時には、18時台、19時台に毎時5本が運転されている。特急2本、急行2本、普通1本の運転で、普通は六田、吉野口止まりとなる。最終電車は、下りが飛鳥発23時40分の普通吉野行きで、橿原神宮前で大阪阿部野橋発22時50分の区間急行と連絡している。上り最終は飛鳥発23時11分の普通橿原神宮前行きで、この電車は壺阪山始発となっている。吉野からの最終は飛鳥発23時00分の吉野発古市行き普通となる。

  

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