南海本線データイムダイヤ【2023年10月21日修正】

50501F大阪関西万博ラッピング車

1．概要

南海本線データイムダイヤは30分サイクルで運転されている。30分サイクルに空港特急ラピート1本、特急サザン1本、空港急行2本、普通2本が運転されている。空港特急ラピートと空港急行は難波～関西空港間の運転、特急サザンと普通は難波～和歌山市間の運転となっている。コロナ禍により空港特急ラピートは、データイムはしばらくの間運休となっていたが、2022年5月2日から平日に限り、1時間に1本運転のみ運転再開された。2023年10月21日ダイヤ修正では、ラピートが平常通り毎時2本の運転に復帰し、コロナ禍前と同等の運転本数になった。

2．2023年10月21日ダイヤ修正

平日データイムダイヤでは、ラピートβが下り6本、上り6本の運転が復活した。

3．空港特急ラピート

50504F

空港特急ラピートは、主要駅停車タイプのラピートβのみの運転で、難波～関西空港間に毎時2本30分毎が運転されている。コロナ禍により朝夕を除いて運休していたが、2022年5月2日から平日に限り、昼間は毎時1本の運転で、運転を再開した。2023年10月21日ダイヤ修正で、毎時2本の平常運転に復帰した。ラピートβの停車駅は難波から新今宮、天下茶屋、堺、岸和田、泉佐野、りんくうタウン。

空港特急ラピートは堺で普通と緩急接続、高石で普通の追い抜きを行い、岸和田で普通と緩急接続を行う。難波～関西空港間の所要時間は下り36～37分、上り39～40分となっている。関西空港開港時に難波～関西空港間ノンストップで運転されていたラピートαは、29分で運転されていたので、それと比べると所要時間が10分前後延びている。

データイムのラピートβの難波～泉佐野間の所要時間は下り27分、上り30分となっている。同区間の空港急行は下り34分、上り36分となっており、6～7分ほど速い。ダイヤ修正により空港急行の途中追い抜きはなくなったが、ラピートやサザンの速達効果は岸和田や泉佐野では大きい。サザンは自由席を設置しているが、ラピートには自由席はないので、520円の追加が必要になる。速達性と快適性を求めるなら520円の課金もありだろうが、インバウンドの増加で指定席券が取りにくくなっているのは難点の一つである。

難波発9時00分にラピートαが設定されており、難波を出ると新今宮、天下茶屋、泉佐野、りんくうタウンに停車する。かつてのノンストップ運転のαのような速達列車ではないが、堺、岸和田を通過して空港輸送に特化した列車になっている。下りラピートαは難波発6時00分、7時00分、8時00分、9時00分の4本が運転されている。ラッシュ時間帯となる6時00分の1号が35分、7時00分の3号が34分で最速となっており、8時00分の5号はラッシュ時間帯ということもあり39分となっている。9時00分発の7号も39分となっており、データイムのラピートβより所要時間がかかっている。

空港輸送は開港後、1990年後半から2000年前半にかけてかなり落ち込んだが、LCC就航やインバウンドの増加などにより、ラピートの利用者も盛り返していた。コロナ禍により海外への渡航、海外からの渡航が制限されて、運転休止にまでなったが、コロナ禍の制限緩和や海外渡航が以前のようにできるようになり、需要が再び盛り返してきている。

運転開始から50000系6両編成が使用されている。6両中2両はスーパーシートとなっている。スーパーシートは1-2配列になっており、難波方の5・6号車に設定されている。レギュラーシートの料金は520円で、スーパーシートは520円に210円プラスした730円となっている。泉佐野～関西空港間の利用に限り、レギュラーシート車は100円となる。

4．特急サザン

7189F特急サザン難波

特急サザンは難波～和歌山市・和歌山港間の運転で、毎時2本30分毎に運転されている。停車駅は難波から新今宮、天下茶屋、堺、岸和田、泉佐野、尾崎、みさき公園、和歌山大学前、和歌山市。特急サザンは全て8両編成で運転されている。和歌山市方4両は指定席、難波方4両は自由席となっている。2023年10月21日ダイヤ修正では特急サザンのダイヤに変更はなかった。

泉佐野までは空港特急ラピートβと同じ停車駅で、泉佐野から和歌山市までは急行と同じ停車駅となっている。2001年3月24日ダイヤ改正で尾崎に追加停車となり、急行減便に対応した。さらに2005年11月25日ダイヤ改正ではデータイムの急行と統合されて30分毎の運転となった。2005年11月改正時には指定席を連結しない自由席特急が毎時1本運転され、サザンは毎時1本の運転だったが、2012年4月1日ダイヤ改正で特急の全てを指定席を連結する特急サザンとした。2014年10月18日ダイヤ改正で和歌山大学前にも追加停車となった。

特急サザンは堺で普通と緩急接続し、高石で普通を追い抜き、岸和田、尾崎で普通と緩急接続を行う。下りは難波発9時10分が和歌山港行き、上りは和歌山港発10時23分が和歌山港線直通となっている。

使用車両は指定席車が10000系か12000系で、自由席車は10000系の場合7100系、12000系の場合9000系、8300系が連結される。10000系は1985年に登場した車両で、1992年に増備された車両もあるので経年は車両によって差があるが、12000系や他社の特急車と比べると陳腐化したイメージが強い。そろそろ置き換え時に来ている。7100系の置き換えも今後進んでいくと思われ、それに合わせて12000系の後継車も製造されるだろう。

特急サザンの座席指定車の料金はラピートのレギュラーシートと同じく520円となっている。10000系と12000系の指定料金が同じというのは利用者としてはなかなか納得し難いところがある。設備料金ではなくあくまでも座席を保証する料金という見方で言えば納得せざるを得ないが、如何せん設備の差は大きい。南海だけではなく、特急車を多く走らせている近鉄でも同様の格差特急は存在している。今更10000系をリニューアルするのはもったいないので、早いうちに12000系の後継車を増備して格差を是正して欲しいものだ。

5．空港急行

8004F空港急行関西空港

空港急行は難波～関西空港間に毎時4本15分毎に運転されている。停車駅は難波から新今宮、天下茶屋、堺、羽衣、泉大津、春木、岸和田、貝塚、泉佐野、りんくうタウン。堺、泉大津、泉佐野で普通と緩急接続を行う。2014年10月18日ダイヤ改正以前は岸和田で特急に追い抜かれていたが、同改正で特急の追い抜きはなくなり、後続のラピートより関西空港まで先着するダイヤとなった。また、同改正までは空港急行は30分毎の運転だったが、区間急行を空港急行に立て替えて15分毎の運転となった。

2019年4月6日ダイヤ改正では増加するインバウンドに対応するため8両編成での運転が増加した。しかし、コロナ禍の影響で、2022年5月22日ダイヤ改正では6両編成化された列車が増えた。その後、2023年10月21日ダイヤ修正で、海外渡航制限緩和などにより再び8両編成が増加している。

空港急行の難波～関西空港間の所要時間は下り44～45分、上り44～46分で、同区間とラピートと比べと10分ほど遅い。ダイヤ変更で途中ラピートやサザンの追い抜きはなくなった。空港輸送の他に中間主要駅を結ぶ地域輸送の主体にもなっており、インバウンド需要の回復とともに時期や時間帯によって混雑する列車が多くなっている。このため2023年10月21日にダイヤ修正を行い、8両編成の空港急行を増やしている。

6．普通

2032F普通和歌山市

普通は難波～和歌山市間の運転で15分毎に運転されている。堺で特急、空港急行と緩急接続、高石で特急待避、泉大津で空港急行と緩急接続、岸和田で特急と緩急接続、泉佐野で空港急行と連絡、尾崎で2本に1本が特急サザンと緩急接続している。泉佐野で空港急行と連絡することで区間急行の代替で、泉佐野以南の各駅の利便性を確保している。普通は4両もしくは6両編成で運転されている。