近鉄名古屋線のデーダイヤは60分サイクルで運転されている。特急が毎時4本、急行が毎時4本、準急が毎時1本、普通が毎時3本運転されている。
特急は名阪特急が毎時2本、名伊特急が毎時2本運転されている。名阪特急は名古屋から津、鶴橋、大阪上本町、大阪難波に停車する甲特急、名古屋から桑名、四日市、白子、津、名張、大和八木、鶴橋、大阪上本町、大阪難波に停車する乙特急の2種類が運転されている。甲特急は2012年3月20日ダイヤ変更で津に停車するまで、データイムの列車は名古屋〜鶴橋間でノンストップ運転を行っていた。名阪特急は甲特急、乙特急ともに伊勢中川を経由せず、手前の短絡線を走行する。甲特急がノンストップ運転時代には短絡線通過時に乗務員の交代を行っていた。現在、甲特急は津で乗務員交代を行う。甲特急は名古屋〜大阪難波間を2時間5分で結び、名古屋発、大阪難波発ともに毎時00分に運転されている。使用車両は21000系アーバンライナー、21020系アーバンライナーNEXTの6両編成を基本に、時間帯によっては8両編成で運転されるものもある。津で主要駅に停まる名伊特急と連絡して大阪難波と名古屋線主要駅への利便性も確保している。ノンストップ時代には名伊特急と阪伊特急の伊勢中川連絡しか利用できなかったが、甲特急の津停車により、新たなチャンネルができたし、各駅へのスピードアップも図られた。名阪乙特急は名古屋発、大阪難波発ともに毎時30分に運転されている。名阪間直通輸送よりも名古屋、大阪と各主要駅を結ぶことを目的としており、名古屋〜大阪難波間は甲特急より16分程遅い2時間21分で結んでいる。使用車両も21000系アーバンライナーを使用する列車もあるが、基本的に汎用車両を使用し、4・6・8両の各編成が使用される。旧型の12000系列と21000系、新型の22600系ではかなり差がある。12000系列はリニューアルされたものの、なお見劣りする面は否めない。そろそろ汎用特急車両の置き換えが必要だろう。
名伊特急は名古屋発毎時10分が賢島行き、毎時50分が鳥羽行きで運転されている。名伊特急はどちらも主要駅停車タイプで、名古屋から桑名、四日市、白子、津、伊勢中川、松阪、伊勢市、宇治山田、五十鈴川、鳥羽、志摩磯部、鵜方、賢島に停車する。以前は五十鈴川には停車しなかったが、伊勢神宮参拝客の利便性を図るため、同駅に停まる列車が大幅に増えた。鳥羽行きは津で名阪甲特急と連絡して、三重県の主要駅と大阪方面への速達輸送の一躍を担っている。名伊特急の使用車両は汎用特急車両が中心で、23000系伊勢志摩ライナー、30000系ビスタカーなども使用され、朝の時間帯には21000系アーバンライナーを使用する列車もある。
また、近鉄特急では名古屋〜賢島間に50000系観光特急しまかぜを名古屋発10時25分、賢島発15時40分に運転している。しまかぜは名伊甲特急とは停車駅が異なる。しまかぜの停車駅は名古屋から四日市、伊勢市、宇治山田、鳥羽、鵜方、賢島。
この他、土休日に1本のみだが、名古屋〜賢島間に名伊甲特急も運転されている。23000系伊勢志摩ライナーを使用し、名古屋から津、伊勢市、宇治山田、鳥羽、志摩磯部、鵜方、賢島に停車する。
急行は伊勢中川から先、山田線に直通する列車が毎時3本に20分毎に運転されている。これに加えて、毎時1本四日市行きが運転されている。20分毎に運転されている急行は6両編成で運転され、大半の列車が伊勢中川方にクロスシート車を連結している。桑名、四日市、津、松阪、伊勢市、鳥羽とJR関西線、参宮線と並行して走るため、JRの快速みえとの競合が激しい。運転本数では近鉄が優位だが、桑名など近距離区間ではJRの運賃が安く、JRが優位に立つところもある。このため、近鉄の急行もJRの快速みえに対抗して、クロスシート車を連結して、サービスアップに努めている。20分毎の急行は松阪まで毎時2本、宇治山田まで毎時1本が運転されている。松阪行きのうち1本は松阪で大阪上本町からの宇治山田行き急行と連絡する。四日市行きは2012年3月20日ダイヤ変更で新設された列車で、3〜4両の短い編成で運転される。
急行の停車駅は名古屋から近鉄蟹江、弥富、桑名、近鉄富田、近鉄四日市、塩浜、伊勢若松、白子、江戸橋、津、津新町、久居、伊勢中川、松阪、伊勢市、宇治山田以遠の各駅。
準急は毎時1本のみの運転で、名古屋〜近鉄四日市間に運転されている。停車駅は名古屋から近鉄蟹江以遠の各駅。近鉄蟹江からは普通の役割を果たすが、普通とは等間隔の運転になっていない。名古屋線は特急が30分毎の名阪特急、20〜40分毎の名伊特急、急行は20分毎と運転がバラバラのため、普通はそれらの待避のため、運転間隔は一定しない。その調整をしているのが、準急とも言える。もっとも富吉以遠でも普通と等間隔にはなっていないが、桑名、富田と四日市に近づくにつれ、準急設定の効果が出て、等間隔に近づいている。なお、準急は四日市から普通に種別を変えて津新町、伊勢中川まで運転される。
普通は名古屋発の時点では、毎時11・33・51分の運転で概ね20分毎の運転となっている。以前は15分毎の運転だったが、2012年3月20日ダイヤ変更で減便された。名古屋発毎時11分と33分が白塚行きで、51分が富吉行きとなる。富吉から先は各駅に停まる準急が普通の補完をするが、前述した通り富吉発の時点では等間隔にはなっていない。
近鉄四日市以遠も準急から普通に変身した列車と毎時3本の運転を維持する。白塚からは賢島行きが毎時2本運転されている。こちらはワンマン運転対応車が使用され、車両は代わる。