関西各駅探訪第152回~山陽電鉄本線飾磨駅~

【山陽唯一の支線網干線を分岐する西部の結節点】

飾磨

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山陽電鉄本線飾磨駅は、兵庫県姫路市飾磨区にある。南側には飾磨港がある港町で、工場地帯にもなっている。駅周辺は道も狭く、下町の風情が残っているが、工場の撤退などによる再開発で、イオン姫路リバーシティなどのショッピングセンターができて街の様相は変わりつつある。駅は車庫も併設する直通特急停車駅で、当駅で網干線を分岐している。

飾磨駅は1923年(大正12年)8月19日に神戸姫路電気鉄道開通とともに、飾磨町駅として開業した。1924年(大正14年)1月16日に電鉄飾磨駅に改称された。1927年(昭和2年)4月1日に神戸姫路電気鉄道が宇治川電気により合併され、同社の駅となった。1930年(昭和5年)10月1日に駅構内に飾磨車庫を開設した。1933年(昭和8年)6月6日に宇治川電気の鉄道部門が分離され、山陽電気鉄道の駅となった。1934年(昭和9年)9月18日に特急停車駅となった。1940年(昭和15年)10月15日に網干線が開業した。駅構内を東側に拡張し、2面4線になった。1944年(昭和19年)4月20日に特急運転を中止した。1946年(昭和21年)8月に戦災により焼失していた駅舎を再建した。1948年(昭和23年)3月1日に戦後改めて設定された急行の停車駅となった。1949年(昭和24年)4月15日に特急の設定が復活し、改めてその停車駅となった。1980年(昭和55年)9月16日に駅舎が改築された。1991年(平成3年)4月7日に飾磨駅に改称された。同時に網干線の列車の本線直通が廃止された。1997年(平成9年)6月17日に上下ホームを結ぶ跨線橋が設置された。同年8月15日に構内踏切および東口を閉鎖し、1番線ホームを延伸した。2006年(平成18年)7月1日にPITAPAなどICカードの利用が可能になった。

飾磨

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駅舎は線路の南側にある。地上駅舎で、ホームとは跨線橋で結ばれている。駅舎は駅ビルと一体になっており、ビルの下にはタクシー乗り場が設けられており、山陽タクシーが乗り入れている。

飾磨

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改札は1ヶ所のみで、有人改札となっている。ICカード対応の自動改札が設置されており、自動券売機も設置されている。

飾磨

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駅ビルは山陽飾磨ショップと呼ばれているが、現在店舗が開いているのは1階のみで、1階の店舗も大半がシャッターが閉まっている状態である。

飾磨

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自動券売機が並ぶ飾磨駅改札口。定期券販売所もあり、駅の機能は充実している。

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跨線橋にはエレベータも設置されており、バリアフリーに対応している。エスカレータの設置はない。

飾磨

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網干線が発着する2番線は行き止まり式になっており、その先には山陽そばの店舗がある。飾磨駅は以前は2面4線で、網干線電車は姫路方面への直通のためホームが分かれていた。

飾磨

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現在の飾磨駅は2面3線で、1番線、3番線が本線が使用。2番線は行き止まり式で網干線電車専用となっている。

飾磨

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網干線電車は神戸方面、姫路方面からの電車の接続を受けるため、両側の扉を開けて乗客を迎え入れている。

飾磨駅の2014年度の1日あたりの乗車人員は、4,337人で、定期利用者は2,426人となっている。10年前の2004年度と比べて3%強増加している。定期利用者の伸びが大きく、14%強増加している。阪神淡路大震災以降、利用者は減少傾向にあったが、近年盛り返しつつある。とは言え、最盛期から見ると半減しており、利用者の減少は深刻である。

  

鉄道コム

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