近鉄大阪線データイムダイヤ【2020年3月14日ダイヤ変更】

80153F名阪甲特急

80153F名阪甲特急

近鉄大阪線データイムダイヤ【2020年3月14日ダイヤ変更】

近鉄大阪線のデータイムダイヤは60分サイクルで運転されている。特急のうち名阪特急は30分毎に運転されているが、阪伊特急はパターン化されていないため60分サイクルとなっている。60分サイクルに名阪特急が2本、阪伊特急が2本、急行が3本、区間準急が3本、普通が5本が運転されている。2018年3月17日ダイヤ変更で急行の停車駅見直し、区間準急、普通の運転区間見直しが行われ、大和朝倉以東では運転本数が減少している。

12414F特急鳥羽

12414F特急鳥羽

特急は名阪特急と阪伊特急があり、名阪特急は伊勢中川で短絡線を通って名古屋線に直通する。阪伊特急は伊勢中川から山田線に直通する。名阪特急は大阪難波~近鉄名古屋間に毎時2本30分毎の運転、阪伊特急は大阪難波~賢島間に毎時1本60分毎の運転、大阪上本町~鳥羽(宇治山田)間に毎時1本60分毎の運転となっている。

80102F名阪甲特急ひのとり

80102F名阪甲特急ひのとり

名阪特急は大阪難波、近鉄名古屋発毎時00分の列車が名阪甲特急、大阪難波、近鉄名古屋発毎時30分の列車が名阪乙特急となっている。甲特急、乙特急は近鉄内部やファンの間で使用されているだけで、駅案内などでは使用されない。名阪甲特急は大阪難波を出ると大阪上本町、鶴橋、津に停車する。かつては鶴橋から近鉄名古屋までノンストップで運転されていたため、一般的には名阪ノンストップ特急として知られていた。2012年3月20日ダイヤ変更で津停車となり、これにより名阪ノンストップ運転は終了した。車両は21000系アーバンライナー・21020系アーバンライナーNEXTが使用されている。一般的に名阪特急と言えば”アーバンライナー”が列車名と思われがちだが、実際には列車名はなく、アーバンライナー、アーバンライナーNEXTは車両の愛称名となっている。2020年に登場する新型特急車80000系にも“ひのとり”の愛称が付けられているが、これも列車名ではない。観光特急しまかぜも列車の愛称ではなく50000系特急車の愛称名である。名阪特急では、これまでの”アーバンライナー”があまりにも定着していたため、”ひのとり”が名阪特急と言われてもピンと来ない人が多くなるのではなかろうか。”アーバンライナー”という名はそれほど名阪特急に定着した名称と言える。
名阪甲特急は大阪難波~近鉄名古屋間を2時間9分で結んでいる。途中大阪線の山間部区間では130㎞/h運転を行っている。津では名伊乙特急と連絡しており、名阪甲特急が停まらない桑名、近鉄四日市、白子などでも利用できるようになった。乙特急停車駅では、伊勢中川乗り換えも含めて毎時3回の乗車チャンスとなり、所要時間も短縮され、利便性が上がった。

21122F名阪乙特急名古屋行き

21122F名阪乙特急名古屋行き

大阪難波発毎時30分の名阪乙特急は、名阪特急の主要駅停車タイプで、大阪難波を出ると大阪上本町、鶴橋、大和八木、名張、津、白子、近鉄四日市、桑名に停車する。名阪乙特急は主に汎用特急車が使用されており、編成両数は最短4両、最大8両で運転されている。一部列車には21000系アーバンライナーも運用されている。大阪難波~近鉄名古屋間の所要時間は下りが2時間19分、上りが2時間22分となっている。

22102F特急賢島

22102F特急賢島

阪伊特急は大阪難波~賢島間と大阪上本町~鳥羽(宇治山田)間の2本が運転されている。大阪難波発賢島行きの阪伊特急の停車駅は大阪難波から大阪上本町、鶴橋、大和高田、大和八木、榛原、名張、伊賀神戸、伊勢中川、松阪、伊勢市、宇治山田、五十鈴川、鳥羽、志摩磯部、鵜方。大阪上本町~鳥羽(宇治山田)間の列車の停車駅は、鶴橋、布施、大和八木、名張、榊原温泉口、伊勢中川、松阪、伊勢市、宇治山田となっている。伊勢中川以遠の山田線内の停車駅は共通だが、大阪線内は大和八木、名張、伊勢中川以外はどちらかが停車するようになっており、停車駅にバリエーションを持たせている。伊勢志摩方面への観光が隆盛を極めた時代には甲特急も運転されていたが、現在はこの停車駅の特急が運転されるのみで、甲特急は土休日に数本が運転されるのみとなっている。

9203F急行青山町

9203F急行青山町

急行は大阪上本町~五十鈴川、青山町、名張へそれぞれ毎時1本ずつ運転されている。60分サイクルに3本の運転で、大阪上本町発ベースでは11・28・52分に運転されている。20分毎の運転にはなっていない。停車駅は大阪上本町から鶴橋、布施、河内国分、五位堂、大和高田、大和八木、桜井、大和朝倉~榊原温泉口間の各駅と伊勢中川、松阪、伊勢市、宇治山田となっている。2018年3月17日ダイヤ変更で、大和朝倉・長谷寺が停車駅に追加されて、大和朝倉~榊原温泉口間が各駅停車となった。これにより区間準急、普通の運転区間が短縮されて、大和朝倉以遠の電車の本数を減らした。

2722F急行大阪上本町

2722F急行大阪上本町

近年青山町~伊勢中川間で系統分離する傾向がある。急行も毎時1本五十鈴川まで直通運転しているが、名張で6両編成から4両編成に段落ちする電車も増えており、今後は列車そのものの継続を検討する時期に来ているかもしれない。

9301F区間準急大和朝倉

9301F区間準急大和朝倉

区間準急は毎時3本の運転で、大阪上本町~大和朝倉間に2本、大阪上本町~榛原間に1本が運転されている。停車駅は大阪上本町から鶴橋、布施、近鉄八尾、河内山本、高安以遠の各駅。区間準急は2012年3月20日ダイヤ変更で新設された種別で、河内国分まで急行運転する準急に対して、区間準急は高安から各駅停車となった。高安から各駅に停車することにより、大半の普通が高安で折り返すようになった。2018年3月17日ダイヤ変更で、区間準急の3本中2本が大和朝倉折り返しとなり、榛原方面へは大和朝倉で急行連絡となった。区間準急は4・6両編成で運転されており、近年は利用者減少により、4両編成が増加している。

2907F普通大和朝倉

2907F普通大和朝倉

普通は高安まで4本、大和朝倉まで1本が運転されている。区間準急の設定により大半の列車が高安折り返しとなっているが、毎時1本五位堂行きが残されている。普通の下り待避パターンは以下となる。区間準急に追い抜かれる列車は1本だけで、八尾まで4本が先着するダイヤとなっている。途中待避は多く、布施、弥刀、河内山本の待避駅では特急や急行を待避する。

2713F普通高安

2713F普通高安

【大阪上本町~高安】
1時間あたりに名阪特急2本、阪伊特急2本、急行3本、区間準急3本、普通5本が運転されている。普通は4本が高安止まりで、1本は大和朝倉行きとなっている。下り普通は全て高安まで先着するダイヤになっている。上り普通は2本が途中弥刀で区間準急に追い抜かれるが、3本は大阪上本町まで先着するダイヤになっている。

【高安~五位堂】
1時間あたりに名阪特急2本、阪伊特急2本、急行3本、区間準急3本、普通1本が運転されている。高安以遠は区間準急が各駅停車の役割を果たすため、普通が毎時4本運転されているのと同じである。待避などの関係もあり運転間隔はバラ付はあるが、概ね15分に1本の割合での運転となっている。急行は20分毎の運転のため、河内国分で区間準急2本は急行と緩急接続を行うが、区間準急1本と普通1本は河内国分での待避はない。普通は高安で急行を待避するが、その急行が河内国分で特急の待避を行うため、あまり差は縮まらず河内国分発時点では4分差となっている。上りは河内国分での緩急接続はなく、急行が毎時1本特急の待避を行うのみとなっている。

【五位堂~大和朝倉】
1時間あたりに名阪特急2本、阪伊特急2本、急行3本、区間準急2本、普通1本が運転されている。区間準急1本が五位堂止まりで運転されているため、五位堂以東は区間準急2本、普通1本の運転となる。概ね20分毎の運転だが、待避の都合などから運転間隔にばらつきがある。下りは五位堂で急行と区間準急、普通の緩急接続はない。上りは五位堂始発は普通となっており、上りは区間準急が大和朝倉から3本運転されている。上りの区間準急は全て急行と緩急接続を行い、そのうち2本は特急と連続待避を行っている。

大和八木では下り区間準急、普通は特急待避を行う。急行も1本が名阪甲特急の待避を行う。橿原線との連絡のため時間調整をする列車は多い。特急は名阪甲特急以外の特急が毎時3本大和八木に停車する。この他、大和高田にも阪伊特急が毎時1本停車する。

【大和朝倉~名張】
1時間あたりに名阪特急2本、阪伊特急2本、急行3本、区間準急1本が運転されている。区間準急1本、普通1本が大和朝倉で折り返すため、急行は大和朝倉から各駅に停車する。上下とも大和朝倉で急行と区間準急が連絡する形にはなっているが、オンタイムでの連絡とは言い難い。区間準急1本は榛原まで運転され、榛原以東は急行が毎時3本の運転となる。榛原には阪伊特急が毎時1本停車する。

【名張~青山町】
1時間あたりに名阪特急2本、阪伊特急2本、急行2本、普通1本が運転されている。名張には名阪甲特急以外の特急が毎時3本停車する。急行は1本が名張折り返しで、名張で普通伊勢中川行きと連絡している。急行2本は名張以東へ直通するが、五十鈴川行きは当駅で2両を切り離して4両で運転されている。

【青山町~東青山】
1時間あたりに名阪特急2本、阪伊特急2本、急行1本、普通1本が運転されている。大阪線では最も運転本数が少ない区間となり、特急4本の運転に対して、一般列車は2本のみの運転となる。

【東青山~伊勢中川】
1時間あたりに名阪特急2本、阪伊特急2本、急行1本、普通2本が運転されている。東青山からは伊勢中川行き普通が1本追加されて、急行1本、普通2本の運転となる。急行は榊原温泉口までは各駅に停車するが、榊原温泉口から伊勢中川まではノンストップとなる。このため普通は毎時2本の運転となる。

1355F普通伊勢中川

1355F普通伊勢中川

【今後の展開・予想】
近鉄ではコロナの影響もあり苦境に立たされている。今後更なる省力化が図られる予定である。大阪線では利用者が少ない桜井以東での更なる運転本数削減や2両編成のワンマン運転化などが考えられる。

桜井以東では6両編成の急行は輸送力過剰と言える。区間準急は4両編成も多く運転されており、急行を大和朝倉で分断することも十分考えられる。伊勢方面への直通急行は編成両数を段落ちさせてでも毎時1本運転が確保されているが、こちらもラッシュ時の快速急行が名張や青山町で分断されたように系統分割する可能性はある。すべての急行を大和朝倉止まりとするのは具合が悪いが、榛原停車の特急を増やすなどして、急行は毎時1本が名張までの運転、毎時2本は大和朝倉止まりとするのが現実的と言える。区間準急はその補完として毎時2本を名張まで延長して、毎時1本は大和朝倉折り返しとする。昼間時の名張以東は2両ワンマン運転の普通のみの運転とし、場合によっては青山町まで毎時2本、青山町~伊勢中川間は毎時1本の運転としてもよい。

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