【関西各駅探訪第410回】近鉄名古屋線近鉄四日市駅

近鉄四日市

 ~観光特急しまかぜも停車!県都津を上回る三重県が誇る工業都市の玄関口~

近鉄名古屋線近鉄四日市駅は三重県四日市市にある。名阪甲特急、名伊甲特急は通過するが、観光特急しまかぜ以下の特急列車が停車する。工業都市四日市の中心駅で、駅前にはデパートをはじめ店舗が数多くあり、JR四日市駅よりもはるかに街が開けている。県庁所在地の津を超える人口を誇る四日市市の玄関口に相応しい駅となっている。

近鉄四日市

近鉄四日市駅の歴史は周辺路線の変遷と同様に複雑だ。1913年5月16日に現あすなろう鉄道内部線である三重軌道の諏訪前駅が開業。同年9月24日には現近鉄湯の山線の諏訪駅が開業した。この諏訪前駅、諏訪駅が近鉄四日市駅の前身となる。現近鉄名古屋線の伊勢鉄道諏訪駅は1929年1月30日に開業した。当時は四日市駅が別にあったが、1956年9月23日に近鉄名古屋線川原町〜海山道間の経路を変更し、諏訪駅を現在位置に移転の上、近畿日本四日市駅とした。1964年3月1日には湯の山線改軌により内部線と分離が行われた。翌1965年4月1日に三重電気鉄道を近畿日本鉄道が合併して、当駅に乗り入れる路線は全て近鉄の路線となった。1970年3月1日に近鉄四日市駅となった。1974年7月3日には高架化が完成した。2015年4月1日に近鉄内部線、八王子線があすなろう鉄道に移管され、あすなろう四日市駅となった。

近鉄四日市

近鉄名古屋線、湯の山線のホームは高架化されており、あすなろう四日市駅は高架下にある。近鉄のホームは3面6線で、伊勢中川方に引上げ線も設置されている。

近鉄四日市

近鉄名古屋線が2面4線を使用し、近鉄湯の山線は1面2線を使用する。

近鉄四日市

近鉄名古屋線電車は一部湯の山線ホームの5番線から発着する。

近鉄四日市

名古屋線ホーム有効長は8両分あり、湯の山線ホームの5番線は6両、6番線4両となっている。

近鉄四日市

名古屋方には渡り線があり、名古屋線から湯の山線へスイッチバックする形で直通できるようになっている。

近鉄四日市

伊勢中川方にも渡り線があり、下り本線外側に引上げ線も設置されている。

近鉄四日市

改札は2ヶ所あり、北改札と南改札がある。北改札は有人で、ICカード対応の自動改札機と自動券売機が設置されている。有人の特急券販売所と特急券自動券売機もある。

近鉄四日市

南改札も有人で、ICカード対応の自動改札機と自動券売機が設置されている。こちら側にも有人の特急販売所、特急券自動券売機がある。

あすなろう四日市

あすなろう四日市駅は近鉄時代から別改札となっている。

あすなろう四日市

あすなろう四日市駅は頭端式ホーム1面2線で、ホーム有効長はナロゲージ車両3両分ある。

近鉄四日市

出口は東西に4カ所ある。北改札側の東口は広場になっており、東側では1番街商店街に繋がっている。ホテルや飲食店が建ち並んでおり、街の中心部を形成している。

近鉄四日市

北改札西口も同じように広場になっており、車の進入はできない。

近鉄四日市

西口は2階からバスターミナルへアクセスすることができる。

近鉄四日市

バスターミナルは広く、路線バスやタクシーの他に高速バスも発着している。

近鉄四日市

高架駅の近鉄四日市の東側には近鉄百貨店が建っている。

近鉄四日市

南改札東口は近鉄百貨店が目の前にある。近鉄百貨店は駅に隣接しており、南北改札どちらからでもアクセスできるが、南改札東口がメインゲートである。

近鉄四日市

南改札東口にもバスターミナルがあり、各方面への路線バスが発着しており、こちら側からも高速バスの発着がある。

近鉄四日市

1番街商店街の中に東バスターミナルがあり、こちらは路線バスのみが発着している。

近鉄四日市

南改札西口はバスターミナルの南側にアクセスできる。

近鉄四日市

南改札から道路を隔てて南側にあすなろう四日市駅がある。南改札からあすなろう四日市駅へは連絡通路がある。

近鉄四日市駅の2016年度1日あたりの乗車人員は23,766人で、うち定期利用者は13,567人となっている。定期比率は57.1%で、地方都市の駅としては定期利用者が少なめと言える。10年前の2006年度と比較すると全体で8.5%増、定期利用者は14.3%増と定期利用者の増加が目立っている。定期外利用者は1.5%増で、モータリゼーションが進む地方都市としては健闘している数字と言える。

あすなろう四日市駅の2016年度1日あたりの乗車人員は3,811人で、うち定期利用者は2,649人となっている。定期比率は69.5%で、ここではやはり定期利用者が多くなっている。

  

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