近鉄7000系

7107F

【大阪市地下鉄中央線直通のため近鉄で初めて第三軌条集電方式を採用した】

会社名 近畿日本鉄道
形式 7000系
使用線区 近鉄けいはんな線・大阪メトロ中央線
製造メーカー 近畿車輌
制御方式 GTO素子VVVFインバータ制御1c2M
主電動機 かご形三相誘導電動機定格140kW
ブレーキ 回生ブレーキ併用電子指令式ブレーキ
台車 KD-92形
最高速度 95km/h
加速度 3km/h/s
減速度(通常) 4km/h/s
製造初年 1986年
電気方式 直流750V第三軌条方式
軌間 1435mm
保安装置 ATC
座席定員 42(125) 先頭車
48(135) 中間車
扉枚数・座席形状 4扉ロングシート
車体 21m級鋼製
所属 東生駒車庫
編成 6両
既存両数 60両

近鉄7000系は、近鉄東大阪線(現近鉄けいはんな線)の開業に向けて製造された車両で、大阪市交(現Osaka Metro)中央線に乗り入れるため、集電方式は直流750Vの第三軌条方式となっている。車内放送装置には近鉄のワンマン運転に対応していない車両では初めて自動放送装置が搭載された。
1987年に鉄道友の会ローレル賞受賞、1986年には通商産業省グッドデザイン商品に選定された。鉄道車両がグッドデザイン商品に選定されたのはこれが初めてだった。
1984年7月に試作車が東大阪生駒電鉄の車両として4両編成で製造された。この試作車は後に6両編成化されて、量産車とともに運用されている。1986年の近鉄東大阪線開業に合わせて量産車が製造され、6両編成8本が製造された。1989年に6両編成1本が増備されて、総勢6両編成9本の体制となった。走行装置は1C4M制御のGTO素子によるVVVFインバータ制御で、主電動機は定格140kWの三相かご形電動機を採用した。主制御器は奇数編成が三菱製、偶数編成が日立製を使用しており、7110F編成は日立製制御器を使用したため、7109Fは欠番となっている。台車は近畿車輛製KD-92形を採用した。集電装置はTC-19形を採用し、M車とTc車コスモスクエア側の台車に設置されている。
車体寸法は大阪市交(現大阪メトロ)中央線の車両寸法である18,700㎜となり、車体幅は2,900㎜に拡大された。同時期に製造された市交20系はアルミ車体を採用していたが、当形式は鋼板製にて製造された。塗装はパールホワイトにソーラーオレンジとアクアブルーの帯という装いになった。
大阪線五位堂検修車庫で検査を受けるため、回送の際には編成を分割、集電靴とドアステップが取り外され電動貨車に牽引されて入場する。

2006年3月27日のけいはんな線の開業に合わせて、2004年に増備用として7020系が登場したことから、本系列も2004年から2006年にかけて車体更新工事が行われた。外装は妻面の窓構造を除いた各部仕様が7020系とほぼ同一に更新され、行先表示器のLED化、車体側面の社名ロゴや車両番号も7020系に準じたデザイン・字体に変更された。車内インテリアも7020系に準じた内装材に交換されたが、座席モケットが本系列独自のデザインに変更され、座席のバケットシート化は行われていない。主要機器は更新以前の仕様をそのまま使用しているが、最高速度向上に伴う制御装置の一部部品の交換も行われた。

近鉄7000系は2019年5月現在、6両編成9本54両が、近鉄けいはんな線、大阪メトロ中央線で活躍している。7020系と共通運用されている。

7000系編成表 6両編成 54両    
←コスモスクエア 生駒→
ク7100Tc モ7200M’ サ7300T モ7400M’ モ7500M’ ク7600Tc
7101 7201 7301 7401 7501 7601
7102 7202 7302 7402 7502 7602
7103 7203 7303 7403 7503 7603
7104 7204 7304 7404 7504 7604
7105 7205 7305 7405 7505 7605
7106 7206 7306 7406 7506 7606
7107 7207 7307 7407 7507 7607
7108 7208 7308 7408 7508 7608
7110 7210 7310 7410 7510 7610

  

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