JR三角線ガイド【天草諸島への玄関口の一つ三角へ向かう路線】

キハ200-101

キハ200-101

1.概要

JR三角線は熊本県宇土市の宇土と同県宇城市の三角を結ぶ25.6㎞のローカル線。1067ミリ狭軌の単線で、全線非電化となっている。土休日や行楽シーズンには特急A列車で行こうが熊本から運転されている。普通列車もすべて熊本から運転されており、宇土~熊本間は鹿児島線に乗り入れる。

2.路線ガイド

宇土駅はJR鹿児島線との連絡駅で1面2線に通過線を持つ配線となっている。2009年に橋上駅舎化されたが、その際に2面3線から現在の配線へと変更された。宇土を出ると右にカーブして鹿児島線及びそれと並行して走る九州新幹線と分かれる。国道57号線と並行して走り、真っ直ぐ西を向いて走り1面1線の緑川となる。このあたりは真っ直ぐ線路が延びており、国道を走るクルマはかなりスピードを出して走っているが、三角線の気動車はのんびりと走る。次の住吉は2面2線の行き違い駅で、ここまでは田んぼと住宅が入り混じる中を走る。住吉を出ると左にカーブして、右手に島原湾を見ながら走る。対岸には島原半島が見え、雲仙普賢岳なども見ることができる。風光明媚な景色を見ながら走り1面1線の肥後長浜となる。駅前には海が広がり、海水浴場などもある。肥後長浜を出ると左にカーブして少し内陸に入り、右にカーブして2面2線の行き違い駅の網田となる。網田からも海沿いを走り、有明海砂干潟などを見ながら走る。右にカーブして少し内陸に入り、赤瀬トンネルに入る手前に1面1線の赤瀬となる。海から近いのに山間の小駅の風情である。赤瀬トンネルを抜けて宇土市から宇城市に入り、山間部を走る。次の石打ダムは1面1線で、周辺に集落はあるが、ダムは見当たらない。石打ダムは駅から1km以上離れている。山間を縫うように走り、宇土半島の南側の海岸に出ると1面1線の波多浦がある。ここから宇城市の市街地が広がり、南側に海を見ながら走る。終点の三角は1面2線で、奥に引き上げ線があり、機回しができる構造になっているが、現在は使われていない。有人駅でみどりの窓口も設置されている。駅舎は2011年に改築されて教会風の建物になっている。三角港から発着する天草宝島ラインと連絡している。

3.歴史

三角線は1899年(明治32年)12月25日に九州鉄道として宇土~三角間が開業した。住吉・網田・三角の各駅が設置された。

1907年(明治40年)7月1日 鉄道国有法により九州鉄道が買収され官設鉄道となった。同年8月5日に海水浴客のため季節営業で赤瀬簡易停車場が新設された。

1909年(明治42年)10月12日に国有鉄道線路名称設定により宇土~三角間は三角線となった。同年10月16日に赤瀬簡易停車場が仮停車場に変更された。

1931年(昭和6年)7月17日 肥後長浜仮停車場が新設された。

1939年(昭和14年)1月1日 肥後長浜仮停車場を駅に変更した。

1941年(昭和16年)1月1日 赤瀬仮停車場を駅に変更した。

1959年(昭和34年)12月25日 波多浦駅を新設。

1960年(昭和35年)4月1日 緑川駅を新設。

1963年(昭和38年)3月25日 準急火の山が三角~熊本~別府間で運転開始。

1966年(昭和41年)3月5日 準急火の山が急行に格上げされた。

1982年(昭和57年)11月15日 全線の貨物営業が廃止された。

1986年(昭和61年)11月1日ダイヤ改正で、急行火の山の熊本~三角間が廃止された。

1987年(昭和62年)4月1日 国鉄分割民営化により九州旅客鉄道が路線を承継した。

1989年(平成元年)3月11日に石打ダム駅を新設。

2004年(平成16年)3月13日 ダイヤ改正で、天草グルメ快速おこしきが運行開始。

2011年(平成23年)3月12日 ダイヤ改正で、天草グルメ快速おこしきが廃止。同年10月8日から臨時特急A列車で行こうが運行開始。

2018年(平成30年)3月17日ダイヤ改正で、熊本発三角行き、三角発熊本行きの最終列車の時刻を繰り上げを実施。

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