JR神戸線平日朝ラッシュ時ダイヤ【2022年3月12日改正】

223系新快速と快速が緩急接続する／神戸

1.概要

JR神戸線平日朝ラッシュ時ダイヤは、大阪着7時59分から8時59分の間に新快速7本、快速8本、普通17本が運転されている。これに加えて尼崎～大阪間ではJR宝塚線の特急が1本、丹波路快速が2本、快速2本が運転されており、外側線は最大20本の運転となる。内側線は普通が17本運転される。尼崎以西では外側線15本、内側線17本の運転となる。
JR神戸線快速の2020年度の最混雑区間は尼崎～大阪間で、最混雑時間帯は7時10分から8時10分の間となっている。混雑率は97％で100%を割っている。コロナ禍前の2019年度でも混雑率は99%と100%を切っていた。緩行の2020年度の最混雑区間は塚本～大阪間で、最混雑時間帯は7時30分から8時30分の間となっている。混雑率は90％で、100%を大きく割っている。コロナ禍前の2019年度では108%なので20%近く混雑率が下がっている。

2.2022年3月12日ダイヤ改正

新快速、快速は従来ピーク時間帯に7～8分毎の運転となっていたものを10分毎の運転とし、1時間あたり16本から12本の運転となった。大阪着時点で10分毎となるダイヤになっており、前ダイヤで列車の統廃合が行われた。始発から8時台までの間に新快速は増減なし、快速は1本減、普通は4本減となっている。

通勤特急らくラクはりまJ2

3.特急

2019年3月16日ダイヤ改正で姫路～大阪間に通勤特急らくラクはりまが新設された。着席サービスを有料で提供する目的で設定され、姫路発6時21分、大阪着7時21分のダイヤで運転を開始した。運転当初は自由席主体だったが、2020年のコロナ禍の影響で、同年7月6日から全車指定席で運転されている。2021年3月13日ダイヤ改正では、大久保への追加停車と新大阪までの運転延長が実施された。

らくラクはりまの停車駅は加古川、大久保、西明石、明石、神戸、三ノ宮、大阪で、新快速や快速の始発電車がない加古川や明石などをターゲットにしている。2021年3月13日ダイヤ改正では新快速が停車しない大久保が停車駅に追加された。J-WEST会員になればチケットレスサービスで大幅な割引もあり、座席を買い取る方式のマイシートも発売されている。

車両は特急くろしおで使用されている289系6両編成を間合いで使用している。当初は半室グリーン車と指定席を3.5両、自由席を2両連結していたが、2020年7月6日から全車指定席となっている。

225系U2新快速近江塩津

3.新快速

新快速は全て姫路以西発で、姫路発6時26分から概ね10分毎に運転されている。姫路発5時台に3本、同6時台に5本、同7時台に6本が運転されている。8時台は4本となっており、データイムと同じく概ね15分毎の運転となっている。
姫路始発は5時43分、6時12分で、それ以降は8時10分まで姫路始発の電車はない。姫路で増結作業を行うので、当駅始発がなくとも着席できる可能性は高い。姫路始発以外では網干始発が多く、5時台に2本、6時台に5本、7時台に1本が設定されている。網干始発が多いのは網干総合車両所最寄りのため出庫電車が多いことが理由の一つである。7時台には上郡始発2本、播州赤穂始発2本が運転されている。上郡発着の新快速は早朝と深夜に設定されているのみだ。播州赤穂発着の新快速は朝夕に設定されており、設定本数は少なくない。

大阪着7時32分から8時54分までの間は概ね10分毎の運転となっている。それより前の時間帯も間隔は短く、始発から8時台までは15分以内の間隔で運転されている。姫路～大阪間の所要時間は65～70分となっており、ピーク時間帯の列車は概ね67～69分での運転となっている。昼間時の新快速は同区間を61分で走るので、6～8分遅くなっている。姫路～西明石間では昼間時よりも列車密度が高く、西明石以東の複々線区間でも快速と列車線を共用することもあり、スピードを落として運転せざるを得ない状況になっている。さすがの新快速も朝ラッシュ時だけは思うように走れなくなる。それでも最遅の70分でも表定速度は75km/hをキープしており、下手な在来線特急よりも速いのだから大したものである。

新快速の姫路から大阪の停車駅は終日同じで、姫路までの各駅と加古川、西明石、明石、神戸、三ノ宮、芦屋、尼崎。電車は全て12両編成で運転されており、網干以西からの電車は姫路で増結作業を行う。網干発7時21分、姫路発7時34分、大阪着8時43分の列車には有料座席車両Aシートが連結されている。ラッシュ時間帯にAシートが連結される唯一の列車となっている。

快速大阪V7

4.快速

快速も新快速と同様に朝ラッシュ時は姫路以西からの運転となっている。姫路発4時台に1本、5時台に4本、6時台に6本、7時台に5本が運転されている。姫路始発は4時59分、5時39分、6時03分、6時06分、6時32分、6時42分、7時01分、7時38分で、それ以外は姫路以西からの列車となる。姫路以西からは網干から5時台に2本、6時台に2本運転があり、上郡と播州赤穂からそれぞれ1本ずつ運転されている。

快速は大阪着7時28分から8時58分まで概ね10分毎に運転されている。大阪止まりの電車が大阪着8時台に3本設定されているが、それ以外の列車は大阪以東に直通している。

大阪着ベースで8時10分から9時12分までの列車は西明石～大阪間で列車線を走行する。線路別複々線となる西明石～兵庫間にある舞子、垂水、須磨には列車線にホームがないため、この時間帯の快速は通過となる。快速の停車駅は大阪着8時10分以前の列車と9時12分以降の列車は昼間時と同じで、明石までの各駅と舞子、垂水、須磨、兵庫、神戸、元町、三ノ宮、六甲道、住吉、芦屋、西宮、尼崎。大阪着8時10分から9時12分までの列車の停車駅は、明石までの各駅、兵庫、神戸、元町、三ノ宮、六甲道、住吉、芦屋、西宮、尼崎。外側線を走行する快速は、223系、225系を使用し、新快速と同様に最高速度130km/hで運転されている。快速は12両編成を主体に、10両、8両で運転されている。外側線を走行する電車は前述したとおり、223系、225系を使用している。その他の電車は223系か225系を主体に運用されているが、221系も数は少なくなったがダイヤ改正後も運用が残っている。

207系T8普通放出

5.普通

普通は西明石発4時台に1本、同5時台に7本、同6時台に8本、同7時台に12本が運転されている。2022年3月12日ダイヤ改正でピーク時間帯の運転が、4分毎から5分毎に変更されて、運転本数が4本減少した。全ての電車が内側線、電車線を走行する。普通は大半が西明石始発で運転されており、西明石発以外では加古川発、大久保発、神戸発、尼崎発がある。加古川始発は2022年3月12日ダイヤ改正で、3本から2本に変更された。加古川発7時03分と7時22分の高槻行きのみとなった。加古川への送り込みは早朝JR京都線からの普通加古川行きが2本運転されている。大久保発は7時00分発の高槻行き1本のみで、こちらは送り込みの大久保行きの運転はない。神戸始発は7時23分の京都行きのみとなっている。こちらも早朝に下り普通神戸行きで送り込まれる。早朝の1本を除くと朝ラッシュ時間帯では唯一の神戸始発となっている。神戸発7時23分で、大阪着は8時08分のため時間はかかるが着席サービスを提供している。2022年3月12日ダイヤ改正以前は甲子園口始発が設定されていたが、同改正で姿を消した。
尼崎発の普通は東西線直通との兼ね合いで設定されており、東西線直通が運転される時間帯に大阪やJR京都線方面への利便性を確保するために設定されている。尼崎発6時37分、6時51分、7時21分、7時48分、8時23分、8時34分の6本が設定されている。
この他に、尼崎からJR宝塚線普通が直通してくる。6時台に京都行き1本、高槻行き1本、7時台に京都行き2本、草津行き1本、高槻行き2本、8時台に高槻行き1本が運転されている。この他、JR宝塚線からは尼崎から外側線に入り、塚本を通過する大阪行き普通が多数運転されている。
尼崎から東西線に入る普通は、尼崎発6時台に2本、同7時台に3本、同8時台に4本が運転されている。松井山手、四条畷、放出へ運転されており、全ての電車が西明石始発となっている。
快速が電車線を走行する7時台前半までは須磨と芦屋で緩急接続があるが、それ以外は新快速、快速とも運転頻度が高いため緩急接続はあまり配慮されていない。途中待避がない分、所要時間は短くなっているが、普通は7両編成で混雑するため停車時間延伸などもあり、極端に速くはなっていない。