【関西各駅探訪第530回】近鉄大阪線・名古屋線・山田線伊勢中川駅

伊勢中川

【近鉄主要3線が集い名阪特急が走る短絡線もある巨大結節点】

近鉄大阪線、名古屋線、山田線伊勢中川駅は、三重県松阪市にある。大阪、名古屋、伊勢・鳥羽方面に向かう近鉄の主要3線が分岐する駅で、大和西大寺、大和八木と並ぶ近鉄の巨大ジャンクション駅の一つとなっている。近鉄を代表する名阪特急は伊勢中川駅構内は通らず、手前の短絡線を通り、大阪線と名古屋線を行き来している。また、名古屋と伊勢志摩方面を結ぶ特急と大阪と伊勢志摩方面を結ぶ特急の上下列車が当駅にて接続を図り、名阪間の輸送の補完を行っている。伊勢中川駅は1930年5月18日に参宮急行の参急中川駅として開業した。開業当初は久居~参急中川間、参急中川~松阪間の路線が開業しており、1930年11月19日には大阪線の前身となる佐田(現在の榊原温泉口)までの路線も開業した。1941年3月15日には参宮急行と大阪電気軌道が合併し、関西急行となった。これに伴い駅名が参急中川から伊勢中川に改称された。1944年6月1日に関西急行と南海鉄道が合併して近畿日本鉄道の駅となった。1959年11月27日には名古屋線の線路が狭軌から標準軌に改軌され、当駅の配線も大幅に変更された。1961年3月29日には大阪線と名古屋線を結ぶ短絡線が開通し、名阪特急はここを経由するようになった。2004年1月10日には地下駅舎が開設され、自動改札機も設置された。2007年4月1日からはICカードの利用も可能となった。2012年1月21日には短絡線の新線への切替が行われた。

伊勢中川

駅構内はホーム5面6線で、一部ホームは乗降分離が行われている。3・4・5番線は21m級車両10両編成停車に対応している。6番線のホーム有効長は21m級車両2両分しかない。

伊勢中川

東側から1番線、2番線となり、1番線と2番線に島式ホームがあり、2番線は3番線との間にも島式ホームがあり、両側をホームで挟まれている。1番線は山田線下りと名古屋線折り返しに使用されている。

伊勢中川

2番線は山田線下りと名古屋線の山田線直通、折り返しに使用されている。

伊勢中川

3番線もホームを両側で挟まれており、2番線、4番線に停車する列車と相互に乗り換えできるようになっている。3番線は山田線下りと名古屋線、大阪線の山田線直通や折り返しなどに使用される。

伊勢中川

4番線も同様にホームを両側で挟まれており、3・5番線と相互に乗り換えできるようにしている。4番線は山田線上り、名古屋線、大阪線直通に使用される。

伊勢中川

5番線は4番線との間に島式ホームがあるだけで、主に大阪線上り列車が使用する。

伊勢中川

6番線は片面式ホームで、大阪線普通の折り返し用となっている。このためホーム有効長は短くなっている。

伊勢中川

前述したように伊勢中川手前に短絡線があり、名阪直通の特急は伊勢中川を経由せずに大阪線と名古屋線を行き来している。

伊勢中川

連絡の地下道には各ホームに発着する列車の案内表示があり、どこのホームからどの列車が発車するのか確認できる。


伊勢中川

ホーム上には売店から置き換わったファミリーマートがあり、飲料や食料を調達でき、土産物も買うことができる。

伊勢中川

改札は1ヶ所で、地下にある。有人改札で、ICカード対応の自動改札機と自動券売機が設置されている。乗換駅としての規模は大きいが、駅利用者はそれほど多くないため、改札はこじんまりとしている。

伊勢中川

特急券販売も行われており、ホーム上にも特急券自動販売機が設置されている。

伊勢中川

出口は東西2ヶ所ある。地下の自由通路があり、改札を通らずに東西を行き来できるようになっている。

伊勢中川

西口はロータリーがあり、タクシーが発着している。西口からはバスの発着はない。

伊勢中川

東口にもロータリーがあり、松阪市のコミュニティバスやタクシーが発着している。

伊勢中川駅の2016年度1日あたりの乗車人員は4,060人で、うち定期利用者は2,602人となっている。定期比率は64.1%となっている。10年前の2006年度と比較すると全体で10.9%増、定期利用者は10.9%増、定期外利用者も10.9%増となっている。

  

鉄道コム

タイトルとURLをコピーしました