山陽電鉄本線のデータイムダイヤは30分サイクルで運転されている。基本ダイヤとなる直通特急と普通は15分毎の運転だが、阪神との直通運転の都合で直通特急は2種類あり、須磨浦公園まで各駅停車として乗り入れる阪神特急が30分毎に運
転されるため、神戸側では30分サイクルとなっている。高速神戸〜須磨浦公園間では30分サイクルに直通特急2本、阪神特急1本、普通2本が運転されている。須磨浦公園〜姫路間では阪神特急がなくなり、直通特急と普通が各2本運転される。
直通特急は阪神梅田〜山陽姫路間の運転で、2本に1本は阪神神戸三宮〜山陽須磨間各駅に停まる列車がある。種別幕が黄色地に青文字の列車がその対象で、同区間各駅に停まることにより、山陽須磨以遠で直通特急が15分毎になるよう調整されている。直通特急の基本停車駅は阪神梅田から尼崎、甲子園、西宮、芦屋、魚崎、御影、神戸三宮、元町、高速神戸、新開地、高速長田、板宿、月見山、山陽須磨、山陽垂水、舞子公園、山陽明石、東二見、高砂、大塩、飾磨、山陽姫路。前述した黄色幕の列車はこれに加えて西元町、大開、西代、東須磨、須磨寺にも停車する。黄色幕直特は停車駅が多すぎるが、通常の直通特急も停車駅が多い。
直通特急運転開始時には、尼崎、甲子園、魚崎、月見山、舞子公園には停まらなかった。梅田から山陽電鉄沿線への直通では、JRの短い所要時間にとても対抗できない。このため、停車駅を増やして各駅相互間の需要を掘り起こしにかかった結果、現在のような停車駅となった。山陽電鉄としては神戸市内の各駅から沿線への需要掘り起こしも課題であるため、こまめに利用者を拾っていく施策も必要だが、肝心の神戸の中心である神戸三宮までの所要時間がどんどん延びているのは問題だ。
阪神特急は阪神梅田〜須磨浦公園間に30分毎に運転されている。神戸高速鉄道開業以来伝統の運転系統で、かつては阪急も同区間に特急を運転していた。神戸三宮以西は各駅に停まり、山陽電鉄本線では普通の役割を果たしている。
普通は阪急神戸三宮〜山陽姫路間と山陽須磨〜山陽姫路間の2系統が運転されている。以前は高速神戸、新開地〜山陽姫路間の運転があったが、直通特急の2本に1本を神戸三宮〜山陽須磨間各駅停車化した2009年3月20日ダイヤ改正から普通は山陽須磨〜山陽姫路間の運転となった。山陽須磨発着の普通は同駅で、神戸市内各駅に停まる須磨浦公園発着の阪神特急と連絡する。2009年3月20日ダイヤ改正以前は、普通は山陽須磨、山陽明石、東二見、大塩の各駅で直通特急と緩急接続していた。現在は、山陽須磨と山陽明石での緩急接続がなくなり、霞ケ丘での通過追い越しとなっている。東二見、大塩での緩急接続は従来通り継続されている。