近鉄南大阪線データイムダイヤ【2021年7月3日変更】

6307F区間急行大阪阿部野橋

1．2021年7月3日ダイヤ変更

2021年7月3日ダイヤ変更で、近鉄南大阪線データイムダイヤは大きく変化した。大阪阿部野橋～吉野間に運転されていた急行が、大阪阿部野橋～橿原神宮前間の区間急行に置き換えられた。区間急行は尺土～橿原神宮前間が各駅に停車となるため、同区間の優等列車は実質的に特急のみとなった。古市～橿原神宮前間に毎時2本運転されていた普通が廃止され、これにより古市～橿原神宮前間の各駅停車は毎時2本の準急のみとなった。尺土～橿原神宮前間では区間急行が各駅に停まるため、毎時4本の運転が確保されているが、古市～尺土間では準急が毎時2本の運転となった。この他、平日閑散期に運休していた特急はなくなり、特急は毎時1本の運転となった。特急の減便は平日のみならず土休日においても毎時1本の運転が基本となった。

2．概要

近鉄南大阪線の平日データイムダイヤは60分サイクルで運転されている。60分サイクルに特急1本、区間急行2本、準急6本、普通6本が運転されている。2021年7月3日ダイヤ変更前の特急は土休日30分毎の運転となるところを1本運休して60分毎の運転としていたが、同変更で土休日の特急も毎時1本の運転となった。

古市〜橿原神宮前間では60分サイクルに特急1本、区間急行2本、準急2本が運転されている。2021年7月3日ダイヤ変更で、急行が区間急行に置き換えられ、古市〜橿原神宮前間に毎時2本運転されていた普通が削減された。区間急行は尺土〜橿原神宮前間各駅に停車となるので、古市〜尺土間の普通しか停まらない駅は毎時2本の運転に減便された。急行は吉野行きだったが、区間急行は橿原神宮前行きとなった。平日は橿原神宮前で普通に連絡、土休日は橿原神宮前行きの区間急行が普通吉野行きに変身するという運転体系になった。

3．特急

観光特急青の交響曲

特急は大阪阿部野橋～吉野間に60分毎の運転で、停車駅は大阪阿部野橋から尺土、高田市、橿原神宮前、飛鳥、壺阪山、吉野口、福神、下市口、六田、大和上市、吉野神宮。以前は土休日ダイヤでは吉野まで30分毎の運転となっていたが、2021年7月3日ダイヤ変更で、平日、土休日ともに吉野まで60分毎の運転となっている。橿原神宮前まで毎時2本運転されている時代もあったが、利用者減により毎時1本の運転となった。特急の大阪阿部野橋～吉野間の所要時間は1時間16分で、急行の1時間32分よりも16分速い。

特急のうち2往復は6000系改造の16200系を使用する観光特急青の交響曲となっている。この列車に乗車するには、特急料金に加えて特別車両料金210円が別途必要となる。下りは大阪阿部野橋発10時10分、14時10分で、上りは吉野発12時34分、16時04分となっている。

この他の特急は、26000系さくらライナーが4両編成で、その他の汎用特急車を使用する列車は2両編成となっている。さくらライナーは4両中1両がDX車両となっており、特急料金の他にDX料金210円が別途必要となる。レギュラーシート車はリニューアル改造が行われているが、コンセント設備は設置されていない。

汎用特急車は、旧型の16000系、16010系を中心に、16400系、16600系のACEが2両編成で運用されている。16400系リニューアル車と16600系には各座席にコンセントが設置されているが、16000系、16010系にはコンセントの設置はない。16000系、16010系は塗装こそリニューアルされたものの、座席はリクライニングするものの、旧態依然のものが使用されている。

16502F特急大阪阿部野橋

4．区間急行

6307F区間急行橿原神宮前

区間急行は毎時2本の運転で、大阪阿部野橋～橿原神宮前間で運転されている。停車駅は大阪阿部野橋から古市、尺土以遠の各駅。平日は橿原神宮前で普通吉野行きに連絡する。土休日は橿原神宮前から普通吉野行きに変身して吉野線に直通している。急行時代と同様に区間急行も全区間4両編成で運転されている。区間急行は下りが大阪阿部野橋発10時20分から14時50分の間に運転され、その他の時間帯は従来通り急行が運転される。平日の一部列車と土休日の全ての列車が橿原神宮前で普通吉野行きに変身して吉野まで直通している。

平日は吉野線での輸送力調整のため、普通吉野行きは2両編成となった。2両編成の普通吉野行きは、準急橿原神宮前行きからの変身列車で、これと橿原神宮前で連絡する形を取っている。橿原神宮前止まりとなった車両は、折り返しのため一旦吉野線本線上に引き上げて、橿原線側にある引き上げ線に入る。折り返し作業後、吉野線本線上でスイッチバックして橿原神宮前駅上りホーム6・7番ホームに入線する。橿原神宮前駅の構内は広いが、南大阪線側の引き上げ線は7番線のみに繋がっており、使い勝手が悪いため、このような手間がかかる折り返しをしている。

6307F区間急行大阪阿部野橋

5．準急

6126F準急大阪阿部野橋

準急は大阪阿部野橋～河内長野間に毎時4本、大阪阿部野橋～橿原神宮前間に毎時2本が運転されている。大阪阿部野橋～古市間では毎時6本が運転されており、南大阪線の主力種別になっている。停車駅は大阪阿部野橋から河内松原、藤井寺以遠の各駅。長野線直通の河内長野行きが毎時4本運転されているが、南大阪線は10分毎での運転、長野線では15分毎での運転とするため、古市で時間調整を行い、等間隔化している。河内長野行きは2本に1本は古市で後続の区間急行と連絡する形になっている。橿原神宮前行きは古市から2両編成で運転される電車が多くなった。

6148F準急河内長野

6．普通

6144F普通藤井寺

普通は大阪阿部野橋～古市間に毎時2本、大阪阿部野橋～藤井寺間に毎時4本が運転されている。普通は今川で準急、河内天美で特急、急行、河内松原で準急の待避を行う。古市行きは藤井寺で特急の待避を行う。2021年7月3日ダイヤ変更で古市～橿原神宮前間の区間運転が廃止された。尺土〜橿原神宮前間は各駅に停車する区間急行が補完して毎時4本の運転を確保している。古市～尺土間の各駅は準急が毎時2本のみの運転となって減便となった。

6506F普通古市