JR指宿枕崎線~特急いぶすきのたまて箱~

いぶすきの玉手箱

いぶすきの玉手箱

JR指宿枕崎線の特急指宿のたまて箱は2011年3月12日ダイヤ改正で誕生した観光特急である。JR九州新幹線に際して指宿方面への観光列車として運転を開始した。特急列車の愛称名としてはやや長いため、いぶたまの愛称で呼ばれることも多い。キハ47系改造の観光車両が使用され、白と黒に塗り分けられた奇抜な外観が目を引く。JR九州ではお馴染の水戸岡氏がデザインを担当した。たまて箱にちなんでドアが開く時にはミストが噴射され、浦島太郎になった気分が味わえる。全車指定席で先輩格のはやとの風などと同様にフリースペースや海側を向いた座席が設けられ観光列車にふさわしい造りとなっている。列車は2両ワンマンで運転され、客室乗務員が検札などを行う。客室乗務員による車内販売やJR九州独特のサービスであるフォトサービスなどは他の観光列車と同様に行われているが、同列車は走行時間が短いこともあり、軽食を提供するビュッフェなどの設備はない。

いぶすきの玉手箱

いぶすきの玉手箱

列車は鹿児島中央~指宿間の運転で、1日3往復が毎日運転されている。停車駅は鹿児島中央から喜入、指宿で停車駅は非常に少ない。鹿児島中央~指宿間の所要時間は51~57分で停車駅が少ない割に余り速くない。観光列車なので速達性はあまり重要視されていないということだろう。下りは鹿児島中央発9時58分、11時57分、14時02分で、上りは指宿発10時57分、12時56分、15時07分で運転されている。

開聞岳

開聞岳

指宿枕崎線は一部区間で海沿いを走り風光明媚な景色が展開されるが、それらの区間はごく一部である。指宿以南では西大山付近で見える薩摩富士と呼ばれる開聞岳を望み、九州の雄大な景色が展開される区間になっている。指宿以南にも指宿のたまて箱のような観光列車の設定を期待したいものだ。

  

鉄道コム

タイトルとURLをコピーしました