JR東海311系【東海地区で新快速を根付かせた車両】

G14

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JR東海311系は1989年に登場した近郊型電車。当時東海地区には、国鉄末期に211系が投入されていたが、名鉄やマイカーとの競合もあり、新型の転換クロスシート車が導入された。東海地区には117系も投入されていたが、311系はラッシュ時の輸送や汎用性も考慮して3扉転換クロスシート車となった。車両性能は211系5000番台に準じており、2M2Tの4両編成で製造された。

直流直巻電動機120KWを搭載。制御方式は界磁添加励磁制御となり、電気式指令ブレーキには回生ブレーキ、抑速ブレーキが付加された。台車はボルスタレス台車で、高速運転に対応するため、ヨーダンパを標準で装備した。因みに同時期に登場したJR西日本の221系はヨーダンパは装備していなかった。最高速度は120km/hとなり、新快速、快速において120km/h運転を行った。

車体は211系と同じステンレス製で、JR東海のコーポレートカラーであるオレンジ色のラインが入れられた。車内は3扉転換クロスシートとなり、扉付近が固定クロスシートとなる以外は全て転換クロスシートとなっている。車内情報装置は車端部に設けられた。221系も同様の取り付けとなっており、この時期に登場した車両は車内情報装置を車端部に取り付ける傾向があった。トイレは米原寄り先頭車クハ310に設置された。

311系は車椅子スペースの設置、シングルアームパンタへの換装など、小規模な改造は実施されているが、221系のようなリニューアル改造は実施されていない。2014年12月現在4両編成15本全車が大垣電車区に配置され、東海道線菊川・浜松〜米原間で、普通を中心に運用されている。また、東海道線新快速、快速、区間快速の運用もあり、定期列車では中央西線の多治見までの運用がある。

  

鉄道コム

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